研究課題/領域番号 |
09750552
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造工学・地震工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
五十嵐 晃 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80263101)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 振動制御 / セミアクティブ / 可変減衰 / 制震 / 可変ゲイン制御 / 非定常入力 / 変位制約 / 非線形制御 / マスダンパー / 制御則 / 非線型制御 / 変位制限 |
研究概要 |
構造物の地震時安全性を向上するための手段の可能性の一つとして、アクティブ制御理論を始めとする振動制御理論の研究が活発に行われている。橋梁の風対策などで厩に広く用いられているTMDは、地震などの非定常な入力に対しては最大応答の低減が必ずしも効果的ではない場合があることが知られている。このような目下の問題点を解決するためにアクティブ方式とパッシブ方式の長所を組み合わせた、いわゆるセミアクティブ方式がこれまで提案されている。その一つとして、近年振動制御デバイスとして開発が行われている可変減衰ダンパーをTMDの粘性減衰要素としてマスダンパー装置に併用し、その減衰を構造物の応答の計測に基づいて制御することにより、エネルギー供給を必要としないセミアクティブ制震装置を実現する方式が考えられる。 本研究は、この可変減衰ダンパーと補助マス系を組み合わせた装置のための制御アルゴリズムを開発し、より実用性の高い制震システムを実現するための基礎技術を確立しようとするものである。 電磁ダンパーを用いてこのような方式のマスダンパーデバイスを試作し、振動台実験を行った結果は、十分良好な動作を行う装置が製作出来ることを実証するものが得られた。また、基本となる制御アルゴリズムとしてLQ制御理論や、研究代表者により開発されてきた可変ゲイン制御アルゴリズムを適用した結果、従来のTMD装置と比較して、非定常入力に対する応答低減効果が高く、また大振幅地震動に対しても補助質量変位が過大とならないような制御を実現することが可能であることを明らかにした。
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