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外洋物理機構を考慮した東京湾海水交換メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 09750588
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水工水理学
研究機関東京工業大学

研究代表者

日向 博文  東京工業大学, 工学部, 助手 (70272680)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード黒磯暖水波及 / 東京湾 / 物質フラックス / 水平シア / 熱収支 / 現地観測 / 黒潮 / 数値計算 / データ同化 / リアルタイムシミュレーション / 観測 / 沿岸フロント / 収束流
研究概要

黒潮系暖水の東京湾口および相模湾東部へのイベント的な波及は、例年冬期間には3〜5回の頻度で起きており、我々が観測を行なった昨年度12月〜3月では3回の暖水波及が発生していたことが分かった。従って、この黒潮系暖水の波及が東京湾内の水環境に与える影響を定量的に検討することは非常に重要な課題であると考えられる。我々は、昨年度行なった観測によって、この黒潮系暖水波及時における東京湾口部での流動構造や物質輸送量、および物質輸送特性を明らかにした。
(1) 湾口部における黒潮系暖水波及時には、湾口部は3つの性質の異なる水塊が存在する。それらは、低温・低塩分・高濁度の湾内水、高温・高塩分・低濁度の黒潮系暖水、そして、低温・高塩分・高濁度の沿岸水である。外洋から湾口部へ侵入した黒潮系暖水は、神奈川県側では内湾水の下層に潜り込み、一方、千葉県側では全層に渡って湾内に侵入する。そして湾内水と接する海域では、明確な水温・塩分フロントを形成する。湾内水および沿岸水は、それぞれ神奈川県側の表層および底層を外洋に向かって流出する。冬季東京湾湾口部におけるこの様な複雑な流動構造は、これまでに報告されてきた流動パターンとは大きく異なっている。
(2) この様に複雑な流動構造パターンを示す湾口部における物質フラックスを、観測結果に基づいて計算した。その結果、暖水波及時には平常時にくらべ、単位時間当たり約3倍の湾内への熱輸送があることが明らかとなった。この莫大な熱輸送の大部分を担っているのが水平循環流であり、これまで湾口部にける物質輸送に重要だと考えられてきた鉛直循環流の寄与は非常に小さいことが明らかとなった。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Hinata H.H.Yagi and K.Nadaoka: "Theeffects of Kuroshio wnrm water intrusion an thewater exchange of Tokyo Bay" 9th Physics of Fstuaries and Coastal seas. 9. 37-39 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 小林亜紀子・日向博文・八木 宏: "冬期東京湾における外洋水波及の実験解析" 土木学会年次学術講演会講演概要集. 53(II). 242-243 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 日向博文・八木 宏・吉岡 健・灘岡和夫: "黒潮暖水波及時における東京湾湾口部の流況調査" 1998年度日本海洋学会秋季大会講演要旨集. 212 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 吉岡 健・日向博文・八木 宏・灘岡和夫: "黒潮暖水波及時における東京湾湾口部の流況調査(II)" 1999年度日本海洋学会春季大会講演要旨集. (発表予定). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 日向博文・八木宏・杉田繁樹: "熱塩フロントを考慮した冬期東京湾の海水交換特性に関する数値計算" 海岸工学論文集. 44. 391-395 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 日向博文・八木宏: "冬期東京湾の流動特性に関する数値計算" 1997年度日本海洋学会秋季大学講演要旨集. 219 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 杉田繁樹・日向博文・八木宏: "東京湾湾口部における熱塩フロントの基本特性に関する数値計算" 日本流体力学会講演論文集. 499-500 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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