研究課題/領域番号 |
09750635
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 禎彦 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10184657)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 塩素処理 / 発がんプロモーター / 形質転換試験 / 染色体異常試験 / トリハロメタン / クロロホルム / ハロ酢酸 / 画像処理 / 塩素消毒 / プロモーター / 変異原性 |
研究概要 |
水道水の消毒に用いられる塩素は、トリハロメタンなどの有機塩素化合物を生成することから、その再考が求められて既に久しい。塩素処理水の有害性を測定する有力な手段に変異原性試験があり、チャ・イニーズハムスター肺細胞を用いる染色体異常試験を行ってきた。本研究は、これに発がんプロモーター活性の指標を導入し、消毒処理水の有害性を測定・評価することを目的としたものである。 マウス繊維芽細胞BALB/3T3細胞は、プロモーターの作用により形質転換をおこすことが知られている。まずこの細胞の形態変化を画像解析によって客観的に検出、定量化する方法を開発した。 ついで、市販フミン酸を自然水中有機物質のモデルとしてこれを塩素処理し、プロモーター活性が生成するかどうかを調べた。これと並行して、染色体異常試験を行うとともにトリハロメタンを中心とする副生成物を測定し、プロモーター活性との相互関係について検討を行った。この結果、塩素処理水のイニシエーション活性にはクロロホルムは寄与していないが、プロモーション活性には寄与していることが明らかとなった。またハロ酢酸類についての検討も行った。 塩素処理を行った後イニシエーション活性は低減し、(2段階)形質転換誘発性は増大して行く。この過程では、クロロホルムやハロ酢酸類の濃度は増大する。しかし、非2段階の形質転換試験を行うことによって、発がんに関連した有害性は次第に低減していくことを推定した。
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