• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

高分子材料の信頼性向上のための破壊・疲労挙動における大気中の湿度の影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09750771
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 構造・機能材料
研究機関東京工業大学

研究代表者

下条 雅幸  東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (00242313)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードPMMA / 疲労き裂伝播 / クレイズ / PMMA(ポリメタクリル酸メチル) / 湿度 / ひずみ速度 / ヤング率 / 引張強さ / 破断伸び
研究概要

高分子材料は、その強度や耐久性の評価データのばらつきが大きいことが多いため、構造材としての信頼性を得ることが難しく、強度が重要視される分野へ積極的に適用されることは少ない。申請者は、高分子材料が大気中の湿度変化にによって常に水分の吸着・放出を行っていることから、大気中の水分が高分子材料の機械的性質に強い影響を及ぼしていると考えた。
そこで、本研究では、一般的な熱可塑性高分子材料であるPMMA試験片に十分な湿度調整を行い、含有水分量の違いによる様々な機械的性質の変化を調べた。その結果、以下のことが明らかとなった。
1. 引張試験を行い塑性変形領域における各応力での塑性変形量を測定した結果、水分量が多くなるにつれて、単純に塑性変形量が増加するのではなく複雑に変化することがわかった。塑性変形域における変形に対する水分の影響は、弾性変形・擬弾性変形・塑性変形のそれぞれに対する影響の和として現れているため、単純に求めることはできなかった。また、塑性変形形態の一つである表面クレイズの観察結果から、塑性変形と湿度の関係が複雑であることが示唆された。
2. レーザー顕微鏡下における、疲労き裂進展過程の観察結果より、疲労き裂進展がき裂先端クレーズ中で起きていることが分かった。この結果より、湿度によるクレイズの機械的性質の変化が疲労き裂伝播挙動に強い影響を及ぼしていることが示唆された。
以上の結果から、大気中の水分が高分子材料の破壊・疲労挙動に無視できない影響を及ぼしていることが明らかとなった。試験中だけでなく保管時の湿度調整をきちんと行うことによって、データのばらつきをかなり抑えられることが分かった。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] C.Ishiyama,T.Sakuma,Y.Bokoi,M.Shimojo and Y.Higo: "Effects of humidity on acoustic emission characteristics during enbironmental stress cracking in PMMA" progress in Acoustic Emission. Part3. 99-106 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi