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単結晶Si上エピタキシャル成長金属薄膜の自己イオン照射による結晶性改善

研究課題

研究課題/領域番号 09750785
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 材料加工・処理
研究機関東北大学

研究代表者

高広 克己  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (80236348)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードイオン照射 / エピタキシャル成長 / イオンチャネリング / 双晶 / 結晶粒成長 / 小傾角粒界 / 弾性衝突
研究概要

本研究は、単結晶Si上に蒸着したAg,Cu,Alエピタキシャル膜中に存在する小傾角粒界を比較的低温で消滅させる方法としてイオンビーム照射を用い,薄膜の結晶性の改善を試みるものである。本研究の第一の目的は,上記エピタキシャル膜のイオン照射効果を結晶性改善の観点から議論し,その機構を明らかにすることである。また,結晶性を向上させるための最適イオン照射条件を見出すことを第二の目的とした。本年度は,低温照射したAg/Si(111)について,イオンビーム解析,X線回折,原子間力顕微鏡(AFM)観察を行い,次のような新たな知見を得た。まず,深さ方向にほぼ一様に照射欠陥が導入される場合に著しい結晶性の向上が観察されることであり,この結晶性の向上の度合いは,イオン照射効果のうち電子励起ではなく弾性衝突で与えられるエネルギー量に大きく依存することを明らかにした。次に,X線回折極図形解析の結果,電子ビーム蒸着で作製したAg/Si(111)試料中には,双晶の方位関係となるA:Ag(111)//Si(111);Ag[0-11]//Si[0-11]およびB:Ag(111)//Si(111);Ag[01-1]//Si[0-11]の2種類の方位関係が存在し,B方位関係を有する結晶子の割合がイオン照射によって著しく減少することが分かった。また,AFM観察では,イオン照射によるAg膜表面の平坦化が見出された。さらに,非結晶性基板上の[111]配向性Ag膜に対するイオン照射効果を調べた結果,イオン照射によって(111)面に平行な方向へ結晶粒が成長することが確認された。以上のことから,本研究で見出されたエピタキシャル膜の結晶性の向上は,イオン照射に伴うAg(111)//Si(111);Ag[0-11]//Si[0-11]方位の結晶粒の選択的結晶成長に起因することが結論された。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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