研究課題/領域番号 |
09750790
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
大越 昌幸 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (70283497)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | レーザーアブレーション / 鉄薄膜 / 耐食性 / 鉄シリサイド薄膜 / 半導体特性 |
研究概要 |
平成9年度では、レーザーアブレーションによって良質の鉄薄膜が作製できることがわかった。そこで平成10年度では、この手法をβ-FeSi_2半導体薄膜の形成へ応用した。具体的には、平成9年度の鉄薄膜作製手順において、Si基板を加熱しながらを鉄を成膜すると、鉄シリサイドが形成できる。単相のβ-FeSi_2を形成するための成膜条件を見出すために、基板温度を450から800℃まで変化させ、そのときの形成膜のX線回折(XRD)を測定した。その結果、基板温度を600℃とした場合に、単相のβ-FeSi_2が形成された。また700℃でも、600℃の場合と同様なスペクトルが得られた。しかし800℃では、α-FeSi_2金属相のピークもみられた。 次に成膜時の基板温度を室温とし、成膜後同一真空チャンバー内でFe/Si試料をアニールすることにより、鉄シリサイド薄膜の作製を行った。アニール温度は550から850℃とし、アニール時間は120分とした。その結果、アニール温度を650℃とした場合に、β-FeSi_2のみのXRDスペクトルが得られた。750および850℃では、膜質はほぼ同じと考えられ、α-FeSi_2(102)に対応するピークがみられた。すなわち、単相のβ-FeSi_2を作製するためには、600℃から700℃の基板加熱による1ステッププロセスか、あるいは鉄薄膜作製後650℃、120分でアニールすることが必要であることがわかった。また、形成したβ-FeSi_2薄膜の断面SEM観察を行ったところ、β-FeSi_2とSi基板との界面は明確であることがわかった。 上記の実験より、β-FeSi_2/Siヘテロ結合が形成できるため、このデバイスの電気的特性を評価した。
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