研究課題/領域番号 |
09750840
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
近藤 昭彦 神戸大学, 工学部, 助教授 (40205547)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 凝集性酵母 / 細胞保持粒子 / 固定化酵母 / Saccharomyces cereviciae / 酵素 / 分泌生産 / Whole cell biocatalyst / Saccharomyces / Pichia |
研究概要 |
酵素を生体触媒として利用していく上で、簡便かつ安価に大量生産する手法の確立が望まれている。本研究では、酵素を高レベルで分泌生産するとともに、凝集性を示す酵母系を確立し、多孔質体の細胞保持粒子(BSPs)への固定化培養法(連続およびDraw and Fill培養法)を確立することで、効率的な酵素生産システムを構築することを試みた。酵母としては、強い凝集性を示し、遺伝子組換えのホストとしても優れているS.diastaticus(ATCC60715)を用いた。また、BSPsとしては、細孔径の異なる6mm角の各種ポリウレタンフォームを用い、以下の様な結果を得た。 1) 凝集性酵母S.diastaticusの固定化においては、細孔径が50ppiのBSPsが固定化に適していた。特にDraw and Fill培養法においては、15-20mg-dry cell/BSP程度の高い菌体固定化密度が維持されることが明らかとなった。また、BSP内の形態観察を顕微鏡で行ったところ、BSP内部まで、密に菌体が固定されていることが明らかとなった。 2) 凝集性酵母S.diastaticusを各種遺伝子操作におけるホストとして利用するために、四分子解析法を用いて、各種栄養要求性マーカーを付与した株を構築した。 3) BSPsに固定化された凝集性酵母S.diastaticusは、Draw and Fi11培養において、繰り返し酵素を効率よく分泌生産できることが明らかとなった。 4) 凝集性酵母S.diastaticusの細胞壁の透過性を上げるためにアルコール処理を行った。アルコール処理は、細胞内の酵素を漏出させることなく、酵素基質・生産物の透過性を著しく向上させるため、高活性whole cell biocatalysts調製法として有効であることが、明らかとなった。
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