研究課題/領域番号 |
09750856
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
海老谷 幸喜 大阪大学, 基礎工学研究科, 講師 (50242269)
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研究分担者 |
金田 清臣 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (90029554)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 無機多孔体 / ハイドロタルサイト / 金属クラスター / 選択的酸化反応 / 触媒反応場 |
研究概要 |
本研究は、無機多孔体の表面特性を利用して金属クラスターや金属イオンを表面に固定化し、新規な機能を有する触媒反応場の開発を目的とした。平成10年度の研究では、アニオン性粘土土鉱物であるハイドロタルサイトの基本層に金属イオンや金属ポルフィリン錯体を固定化し、アルコール類の酸化反応やオレフィン類のエポキシ化反応に対する触媒特性を検討した。さらに、酸化チタンなどの金属酸化物の表面にパラジウム巨大クラスターを固定化し、アルコール類の酸化反応を行った。 1、ハイドロタルサイト(HT)を調製する際に目的とする金属イオンを混合することにより、マグネシウムとアルミニウムから構成されるHTの基本層に第3成分が固定化される。この様に調製したルテニウム含有HTは、分子状酸素を酸化剤とする各種アルコール類の酸化反応に良い不均一系触媒であることを見出した。さらに、Pu-HTの同一層内にコバルトやマンガンを共存させると、触媒活性が著しく向上し、芳香族炭化水素のC-H結合酸化反応にも優れた触媒作用を示すことも見出された。この時、CoとRuイオンとの酸化還元的相互作用によってRuイオンが高酸化状態にあることを分光学的手法にて明らかにした。また、HTの層間に固定化されたマンガンポルフィリン錯体は各種オレフィン類のエポキシ化反応に触媒活性を示し、HTの層間が触媒反応場として利用できることを示した。 2、酸化チタン表面に固定化したパラジウム巨大クラスターは、酸素分子を酸化剤とするアルコール類の酸化的脱水水素反応に優れた触媒作用を示すことを見出した。この固定化パラジウムクラスターのSEM、TEM、XAFSによるキャラクタリゼーションの結果、パラジウムクラスターは元の大きさと構造を保持したまま酸化チタン表面に非常に均一に分散していることを明らかにした。 これらの触媒は、反応終了後、容易に反応溶液から分離でき、かつ活性・選択性を落とすことなく再使用が可能であるという優れた特徴を有することを明らかにした。 本研究により、環境調和型酸化反応プロセスの開発において、ハイドロタルサイトや金属クラスターの特性を利用した不均一系触媒の設計が有効であることを明らかにした。
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