研究課題/領域番号 |
09750986
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
斎藤 拓 東京工業大学, 工学部, 助手 (90196006)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 複屈折 / 配向 / 緩和 / ガラス転移 / 側鎖 / ポリメタクリル酸メチル / ポリカーボネート / 応力緩和 / 複屈折緩和 |
研究概要 |
ポリカーボネート(PC)とポリメタクリル酸メチル(PMMA)の一軸伸張後の応力・複屈折緩和挙動を調べた。PCの複屈折緩和曲線はガラス転移-ゴム状平坦領域において連続的に変化して、応力緩和に見られる屈曲は見られなかった。それに対して、PMMAの複屈折緩和曲線では屈曲が見られ、ガラス転移からゴム状平坦領域への変化に伴う複屈折の変化がPCに比べて一桁も大きかった。複屈折が配向項とdistortion項の和で表され、配向緩和がDoi-Edwards式で、distortion項がKWW式で表されると仮定して、複屈折緩和曲線をカーブフィットしたところ、ガラス転移領域においては配向緩和と同時にdistortionの緩和も生じていることも示唆された。また、延性ポリマーであるPCにおいては複屈折に対する分子配向の寄与が大きいのに対して、脆性ポリマーであるPMMAにおいてはdistortionの寄与が大きいこともわかった。 また、PMMAの複屈折緩和は高温域で重ね合わせができず、流動域において緩和時間の増加に伴いその符号が負から正へと変化した。ゴム状平坦域から流動域まで一定とされている光弾性係数(複屈折に対する応力の比)は緩和時間の増加に伴い低下し、その変化量は高温ほど大きかった。化学構造に基づいた分極率異方性の計算結果から、このような光弾性係数の変化は応力緩和中に側鎖のコンフォメーションが長いタイムスケールで変化し、その変化量が高温ほど大きいことによると考えられる。
|