研究課題/領域番号 |
09750999
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
川月 喜弘 姫路工業大学, 工学部・応用化学科, 助教授 (60271201)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 光反応 / 高分子液晶 / 光配向 / 複屈折 / 液晶高分子 / 偏光 |
研究概要 |
本研究では新規光反応性液晶高分子デザイン、合成した。偏光光反応する光反応性の液晶、メソゲンにおいて、光反応性基は、液晶メソゲンの長軸と同方向の偏光の電界ベクトル方向に対してより反応性が大きくなるようにするため、シンナモイル基とビフェニル基をメチレンスペーサで結合した種々の高分子液晶を合成した。さらに光配向を容易にし、かつ大きな複屈折を得るために、偏光光反応しないシアノビフェニル基を側鎖に有するモノマーとの共重合体を合成した。次に、これらの化合物のフィルムを種々の条件下で偏光光反応を行い、偏光UVスペクトル、偏光IRスペクトル等で光反応によって誘起されたフィルムの異方性や複屈折を評価した。 合成したSLCPはすべてネマチック相、あるいはスメクチック液晶性を示し、シンナモイル基が[2+2]光環化反応により光架橋した。誘起された複屈折の評価は種々の方法で行った。光誘起は、ネマチック性ポリマーの場合、液晶温度範囲において光誘起複屈折が生じ、その大きさは高温ほど大きく等方相では低下することが明らかになった。一方、スメクチック性ポリマーでは、液晶相では複屈折が誘起されず、液晶相-等方相直前のみで大きな複屈折が生じることがわかった。また、生じた複屈折はシアノビフェニル含量が多くなるほど大きくなったが、これは光架橋に関与しないシアノビフェニル基が架橋方向に対して配向しやすいためであると考えられる。さらに、いずれも誘起されたメソゲンの配向方向は照射偏光の電界方向に対して平行であり、誘起された複屈折は0.07で、シアノ基の配向度は0.28〜0.4であった。
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