研究課題/領域番号 |
09751010
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
趙 孟佑 九州工業大学, 工学部, 助教授 (60243333)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 宇宙 / 高電圧 / 放電 / 帯電 / シミュレーション / 絶縁膜 / プラズマ / 真空 |
研究概要 |
宇宙機が100Vを越すような高電圧で運用されるとき、その構造体電位は周辺プラズマに対して大きく負になることが知られている。宇宙機表面にある電気絶縁体はプラズマ中のイオンを集めて正電荷を畜え、表面電位はゼロ近傍になる。宇宙機表面で放電が発生すると、宇宙機回路の正の過渡電流が流れ込み、宇宙機の構造体電位が過渡的に正側に大きく振れる。宇宙機表面とその下の構造体を模擬するシステムを地上の真空チャンバー内に配置して、放電発生時の宇宙機絶縁体表面と周辺プラズマの動的相互作用を調べる実験を行った。一度放電が発生すると、回路中に流れ込んだ正の電流によって、電極の電位が上昇する。放電は発生していなくとも、放電発生点に電気的につながっている箇所では、絶縁体表面の電位は発生前のゼロから正に大きく振れる。電位の上昇した絶縁体表面は周辺の電子を集め、表面にたまっていた正電荷は中和され、中和電流が回路中を流れるのを観測した。この現象をMonte Carlo Particle-in-Cell法を用いたシミュレーションを用いて検証した。絶縁体電位の上昇によってその周辺に広がる電子収集シースの挙動を明らかにした。シミュレーションで計算された絶縁体表面電荷の中和電流は実験値により一致を見た。またシミュレーションではシース内のわずかな電離が中和電流の値を大きくすることが明らかにされた。研究結果はAIAA paperとして1999年1月のアメリカ航空宇宙学会にて発表され、現在投稿論文を執筆中である。
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