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循環型養液栽培における緩速砂ろ過法を用いた除菌システムの最適化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09760022
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 園芸・造園学
研究機関東京大学

研究代表者

峯 洋子 (峰 洋子)  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (70282704)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード養液栽培 / 緩速砂ろ過 / 除菌 / 緩速砂3過
研究概要

〈植物の生育状況〉緩速砂ろ過を組み込んだ循環型NFTシステムにおいて,トマト植物は当初順調に生育したが,徐々に新葉の黄化
が現れ,微量元素を添加すると回復した。このことから,NFTなどの無培地の栽培系にて養液を連続ろ過する使用法では,微量要素欠乏
を引き起こしやすいことが示された。
〈EC,pH,DOに及ぼす影響〉緩速砂ろ過による養液ECへの影響は小さく,EC制御は可能であった。一方,養液pHへの影響は大き
く,養液タンクpHを変えてもろ液pHは常に7前後に維持された。これはろ過砂のpH緩衝作用によると思われ,pH急変回避のメリットと
なる一方,pH制御は困難であった。溶存酸素はろ過により10〜30%減少したが,根部への酸素供給には問題なかった。
〈各元素のろ過前後の濃度変化〉湛水層に液肥を追肥した時の,ろ液中の濃度上昇パターンは各元素ごとに異なった。NO_3-N,Mgは
ろ過による影響が最も少なく,K^+は砂粒子表面のCa^<2+>とイオン交換され,Fe,Pは砂層移動中に何らかの生物的作用を受けている可能性
が示された。NH-Nは大部分が生物的に酸化されたと考えられた。Mnはろ液中にほとんど検出されず,トマト黄化症状の原因はMn欠乏
である可能性が高まった。
〈除菌率〉緩速砂ろ過により,Fusarium oxysporumは99.8%,Pseudomonas solanacearumは99.4%,大腸菌は99.9%以上が除去された。
一般細菌についても約90%程度除去した。ろ過装置に低温区,無制御区,高温区を設定したところ,いずれの供試菌も高温区で最も除菌
率が低かったが,低温区では10日後以降も接種菌がわずかに検出され続ける傾向が見られた。わが国のハウス栽培では夏場かなり高温
になるため,高温条件での除菌率低下についてさらなる調査が必要である。また,実際の病害阻止効果についても引き続き調査を行う。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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