研究課題/領域番号 |
09760044
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
児玉 基一朗 (児玉 基一郎) 鳥取大学, 農学部, 講師 (00183343)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | トマトアルターナリア茎枯病菌 / 宿主特異的毒素 / Alternaria alternata / トマトアルターナリア芽枯病菌 |
研究概要 |
トマトアルターナリア茎枯病菌(Alternaria alternata tomato pathotype、以下、茎枯病菌)の特定のトマト品種に対する病原性は、本菌の生産する宿主特異的毒素であるAAL毒素に依存している。本研究は、茎枯病菌を用いて、Restriction Enzyme Mediated Integration(REMI)を利用した遺伝子タギング法により、AAL毒素生合成に関与する遺伝子のクローニングを行うことを目的とする。毒素生合成遺伝子が同定されれば、遺伝子破壊実験などにより、病原性因子としてのHSTの位置づけを明確にすることが出来る。本年度は、前年度に引き続き、茎枯病菌に対してREMI法による形質転換を行い、プラスミドの組込によってタッグした変異体のライブラリーを作成した。このREMIライブラリーより、感受性トマト葉を用いた生物検定法およびHPLC分析による毒素定量法を利用して、毒素生産に関する変異体のスクリーニングを行った。その結果、約1000個の形質転換体より6個体の毒素非生産変異体が得られた。これら変異体のゲノムDNAより、プラスミドレスキュー法、あるいはPCR法により挿入プラスミドのフランキングDNA領域を回収した。現在、回収DNA断片のシークエンス解析およびジーンターゲッティングによりその毒素生産との関わり合いを検討中である。さらに、これら毒素非生産変異体にGUS遺伝子を導入することによりマーカー菌株を作成し、トマト葉への接種実験を行った。その結果、毒素非生産変異体は、感受性トマト組織に侵入・定着する能力を失っており、宿主特異的な病原性も失活していることが示された。以上の結果より、茎枯病菌において病原性決定因子としてのAAL毒素の病理学的意義が明確となった。
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