研究概要 |
1 Arabidopsisから単離した2種類のKAT1およびAKT2は4量体で形成するK^+チャネルと考えられているがKAT1とAKT2が単独つまりホモ体で機能するのかヘテロ体でも機能するのかが明らかとなっていない。そこで、卵母細胞に両K^+チャネルを発現させて機能を調べた。KAT1のイオン透過孔を変異させたKAT1-T256RはKAT1またはAKT2を共発現させるとK^+チャネル活性を抑制した。このことは、KAT1とAKT2は互いに親和的相互作用を行うことを示している。N末またはC末の細胞質に突き出た箇所が重要であることが示唆される。 2 内向き整流性Shaker型K^+チャネルKAT1のトポロジーの決定を行った。疎水性プロットからKAT1には8箇所の疎水性領域(S1,S2,S3,S4,S5,H5,S6,S7)が存在する。推定膜貫通領域の前後に細胞外で活性を示すPhoAを連結した8種類のプラスミドを作成した。解析したところ従来から推定されていS1,S2、S3,S4,S5,S6は膜貫通領域であること、孔を形成するH5と疎水性の度合いが強いS7は膜を貫通していないことが明らかとなった。 3 K^+トランスポータ(AtHKT1)を酵母にて発現させたところNa^+は輸送しないでK^+を輸送しないことが分かった。また、新規K^+トランスポータ(AtKUP1)をArabidopsisからクローン化しK^+輸送活性を確認した。
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