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T細胞レセプタートランスジェニックマウスを用いた経口抗原に対するT細胞応答の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09760122
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 食品科学・製品科学
研究機関東京大学

研究代表者

八村 敏志  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40238019)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード食品アレルギー / T細胞 / 免疫応答 / 経口免疫寛容 / アポトーシス / トランスジェニックマウス / 免疫学 / 食品科学 / 細胞生物学
研究概要

食品アレルギーの発症機構の解明,またその予防・治療法の開発には経口投与された抗原に対する免疫応答の正負の免疫応答制御機構の解明が重要である.このような応答にはT細胞が重要な役割を果たす.本研究では卵白アルブミン(OVA)特異的T細胞抗原レセプター(TCR)トランスジェニックマウス(Tg)を用いて経口投与抗原に対するT細胞応答を解析した.既に,OVA特異的TCR-TgにOVAを経口摂取させると,脾臓においてTh2型サイトカインを産生するが,B細胞の活性化に重要な役割を果たすCD40L分子の発現能が弱いT細胞が誘導されることを明らかにしている.そこでこのT細胞におけるTCRからのシグナル伝達について検討した.その結果,細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させるイオノマイシンの添加により経口抗原により誘導されたT細胞のCD40L分子の発現能が回復した.T細胞においては通常TCRからの刺激により,イノシトール代謝系が亢進する結果細胞内Ca^<2+>濃度が上昇し,様々な細胞応答を引き起こすことが知られているが,経口抗原により誘導されたT細胞においてはこのカルシウム経路に何らかの障害があり,CD40L分子の発現能が弱いことが示唆された.このようなT細胞は,抗体応答を介助する機能(ヘルパー機能)が弱いと推測されたが,予想に反し,OVA特異的TCR-TgにOVA飼料を長期間摂取させると,強い血中抗体応答が誘導された.現在,このマウスにおける抗体応答誘導機序について検討中である.一方,OVAを経口投与したTCR-Tgにおいてパイエル板,胸腺において経口抗原による抗原特異的T細胞・胸腺細胞のアポトーシス誘導が示された。これより末梢T細胞のみならず,胸腺細胞のクローン消去も経口免疫寛容誘導に関与することが示唆された.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 八村敏志ら: "抗原の経口投与により誘導されるT細胞:抗体産生誘導能の弱い「Th2」細胞?" 臨床免疫. 30. 408-413 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 橋口昌章ら: "腸管におけるIgA産生とパイエル板T細胞のサイトカイン分泌" 臨床免疫. 30. 1524-1531 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kaminigawaら: "Food allergens and mucosal immune systems with special reference to recognition of food allergens by gut-associated lymphoid tissues." Allergol.Int.(印刷中). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 後藤真生ら: "腸管免疫系における食物アレルゲンの認識機構" 医学のあゆみ. 183. 808-812 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] K.Nishijimaら: "Oral administration of antgen dose not influence the proliferation and IFN-γ production of responsive CD8+cells,but enables us to establish T cell ciones with different cytokine profile." Cytotechnology. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T.Matsumotoら: "Intranasal administration of denatured type II collagen and its fragments cam delay the onset of collagen-induced arthritis." Clin.Immunol.Immunopathol.(印刷中).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] K.Shidaら: "Lactobacillus casei inhibits antigen-induced IgE secretion through regulation of cytokine production in murine splenocyte cultures." Int.Arch.Allergy Immunol.

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] H.Yoshidaら: "Induction of oral tolerance in splenocyte-reconstituted SCID mice." Clin.Immunol.Immunopathol.(印刷中).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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