研究課題/領域番号 |
09760125
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
竹中 麻子 山形大学, 農学部, 助教授 (40231401)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | アミノ酸 / 転写制御 / IGFBP-1 / タンパク質栄養 / 転写調節 / IRE / GRE / HuH-7 |
研究概要 |
本研究では、アミノ酸に応答して遺伝子の転写が制御されるメカニズムを解明することを目的として、インスリン様成長因子結合タンパク質-1(IGFBP-1)遺伝子をモデルとして研究を進めている。平成9年度の研究で、アミノ酸欠乏に応答してIGFBP-1遺伝子の転写を誘導するのに必要な約35bpのアミノ酸応答性領域(AARE)を、IGFBP-1遺伝子5'領域に同定することができた。そこで本年度は、IGFBP-1遺伝子と相互作用する転写制御因子のIGFBP-1遺伝子との結合量や結合状態が、アミノ酸欠乏に応答して変動するかどうかをgelshift assayおよびDNaseI footprinting等の方法により検討した。 AAREを含むIGFBP-1遺伝子5'領域約1000bpを、制限酵素で100〜250bp程度の断片とし、これらをプローブとしてgel shift assayにより結合因子の検出を行った。このとき、核抽出液として通常食あるいはアミノ酸除去食を摂取したラット肝臓由来のもの、および通常培地あるいはアミノ酸除去培地中で培養した肝癌由来細胞株H4ILE由来のものを用いて、アミノ酸除去による結合因子の挙動の変化を合わせて検討した。 IGFBP-1遺伝子の-902〜-812、-812〜-688、-688〜-582、-582〜-450、-450〜-274、-274〜-70、-70〜+114のそれぞれの領域をプローブとしてgel shift assayを行ったところ、-688〜-582、-274〜-70、-70〜+114の3つのフラグメントを用いた際に結合する核内因子が検出された。AAREは-274〜-70、-70〜+ll4の2領域に一部重なって存在することから、AAREを含む253bpのプローブも作成して同様にassayしたところ、結合する因子の存在が確認された。また特異的抗体を用いた実験から、-70〜+114領域に結合する因子は肝臓特異的転写因子の一つであるHNF-1と同定された。しかしながら、アミノ酸除去によりDNAとの結合量・結合状態状態に変化がみられた因子はみられなかった。また、DNaseI footprintingにおいても、結合領域にアミノ酸除去の影響がみられた因子はなかった。
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