研究課題/領域番号 |
09760136
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
山地 亮一 大阪府立大, 農学部, 助手 (00244666)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | エリスロポエチン / エリスロポエチンレセプター / 血管内皮細胞 / 択一的スプライシング |
研究概要 |
エリスロポエチン(Epo)は、赤血球前駆細胞の増殖と分化に関与する糖タンパク質と考えられてきたが、申請者は、ラット及びマウス脳毛細血管内皮細胞が、正常型Epoレセプター(Epo-R)mRNA以外に択一的スプライシングによってイントロン5の挿入された異常型Epo-R(I5Epo-R)mRNAを発現していることを見い出した。本研究は異常型であるI5Epo-Rの機能を検討することを目的とした。 ラット脳毛細血管内皮細胞から単離したI5Epo-RcDNAを解析したところ、イントロン5の挿入によって、終止コドンがエキソン7にフレームシフトしており、その翻訳産物が、細胞外ドメインと正常とは異なる71アミノ酸残基から成ると推測された。一方、既知のマウスI5Epo-Rは、イントロン5の配列内に終止コドンがあり、CHO細胞で発現させたとき、細胞外ドメインと正常とは異なる20残基のアミノ酸から成る可溶型レセプターとして細胞外に分泌されることが知られている。そこで、ラットI5Epo-R cDNAを用いて、その組換え体をCHO細胞で発現させた。Epo-RのN末端領域に対するペプチド抗体(Ab/Npeptide)を用いたウエスタンブロット解析は、ラットI5Epo-Rを発現しているクローンでは、培養上清画分ではなく、細胞抽出画分でポジティブなバンドを検出したが、マウスI5Epo-Rを発現するクローン(可溶型のポジティブコントロール)では、培養上清画分と細胞紬出画分の両方で、ポジティブなバンドを検出した。さらに、^<125>I-Epoを用いた結合実験から、マウスI5Epo-Rを発現しているクローンでは^<125>I-Epoの特異的な結合が観察され、また低親和性に分類されるKd=700pMのシングルクラスの結合部居が存在することが判明した。これらの結果から、I5Epo-Rはマウスでは可溶型として、ラットでは膜結合型として発現することが判明した。
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