• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

天然からスクリーニングした菌によるダイオキシンのバイオレメディエーション

研究課題

研究課題/領域番号 09760162
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 林産学
研究機関愛媛大学

研究代表者

伊藤 和貴  愛媛大学, 農学部, 助教授 (50253323)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードバイオレメディエーション / ダイオキシン / 細胞融合 / リグニンペルオキシダーゼ / ジオキシゲナーゼ / 2,7-ジクロロジベンゾ-p-ダイオキシン / 2,4,8-トリクロロジベンゾフラン
研究概要

天然からスクリーニングした3種(563,V1,V2)の木材腐朽菌による2,4,8-トリクロロジベンゾフラン(2,4,8-TCDF)の微生物分解を行った結果,0.25mMの2,4,8-TCDFを添加した場合に30日間の培養で11.9%〜72.8%分解することができた。また,2,4,8-TCDFは培養中,菌体中に取り込まれていたので分解率と菌体への取り込み率を併せて除去率とした。3種の菌によって27〜76%が培養液中から除去された。分解能の最も高かったV2菌からの菌体外粗酵素について部分精製を行った結果,2,4,8-TCDFの分解初期(培養15日以前)にリグニンペルオキシダーゼが関与し,培養後期(培養15日以降)にジオキシゲナーゼが関与していることが示唆された。
また,天然からスクリーニングした4種(267,65,E,V2)の木材腐朽菌とPhanerochaete chrysosporium(p.c.)を細胞融合した。0.25mMの2,7-ジクロロジベンゾ-p-ダイオキシン(2,7-DCDD)を添加した場合,得られた6種の融合菌による30日間の培養で45%〜96%培養液中から除去することができた。得られた6種の中で3種(p.c.×267-1,p.c.×65-1,p.c.×65-2)の融合菌は両親株よりも高い除去率を示した。
さらに,汚染土壌中のダイオキシン類の解毒化(バイオレメディエーション)を実施するための基礎的知見を得るために267菌および融合菌(p.c.×267-1)による土壌中の2,7-DCDDの分解についても検討した。1ppmの2,7-DCDDを添加して30日間培養した結果,59〜63%が分解された。
これらの結果から,天然からスクリーニングした菌(木材腐朽菌)によってダイオキシン類を分解できることが示唆された。ダイオキシン分解能を有する菌を土壌中に繁殖させてダイオキシン類を分解(バイオレメディエーション)できることも示唆された。今回の2年間の研究によって,天然からスクリーニングした菌によるバイオレメディエーションについて,その有効性,および実現性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi