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魚類卵母細胞の成熟過程に関する分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 09760177
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関東京水産大学

研究代表者

吉崎 吾朗 (吉崎 悟朗)  東京水産大学, 水産学部, 助手 (70281003)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード卵成熟能 / 生殖腹刺激ホルモン / コネクシン / ギャップ結合 / cAMP / 卵母細胞 / 成熟 / 生殖腺刺激ホルモン / 盧胞細胞 / コダイ
研究概要

1. 卵成熟能獲得時に発現するコネクシンcDNAのクローニング
マダイの成熟直前の卵巣からRNAを抽出し、degeneratePCRおよびRACE-PCRによりコネクシンcDNAを増幅し、その構造解析を行った。2種類のコネクシン様cDNAが単離され、両クローンともに既知のコネクシンに共通して見られる特徴を備えていた。1つのクローンは分子量31.5KDaのタンパク質をコードしていた。他方は大西洋産ニベのコネクシン32.7と非常に高い相同性を示したため、マダイにおけるコネクシン32.7ホモログであると判断された。
2. コネクシン遺伝子発現におけるcAMP-PKA系の関与
卵成熟能獲得以前の卵巣片を細胞内cAMP量を上昇させる試薬であるフォルスコリンとともに培養することにより、卵成熟能が誘起されたと同時に、コネクシン32.2遺伝子の発現量も上昇した。さらにGtHによる卵成熟能の獲得はPKA阻害剤で完全に抑制されたが、同処理によりコネクシン32.2の発現も完全に阻害された。以上の結果を既知の情報と併せてまとめると、まずGtHは卵成熟能獲得以前の卵巣に働きかけ、細胞内cAMP量を上昇させることにより、PKA系を活性化する。それに続いて、この活性化されたPKA系によりコネクシン32.2遺伝子の転写が促進され、卵母細胞-顆粒膜細胞間のギャップ結合合成が促された。これと同時に卵母細胞はMISに対する感受性すなわち卵成熟能を獲得した。これらの事実より、GtHが誘起する卵成熟能の獲得過程にはコネクシン32.2遺伝子の発現、さらに卵母細胞-顆粒膜細胞間のギャップ結合合成が重要な役割を果たしていると考えられた。今後このギャップ結合の働きを解明していく必要があると考えられる。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Chang,Patino,Yoshizaki Thomas: "Developmental and Protein Kinase-Dependent Regulation of Orarian Comexin mRNA and OOcyte Maturational Competence in Atlantic Croakor" General and Comparative Endocrinology. (受理済).

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 吉崎 悟朗: "コネクシン(ギャップ結合タンパク質)遺伝子・魚類のDNA" 恒星社厚生閣, 8 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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