研究課題/領域番号 |
09760231
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業機械学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
庄司 浩一 神戸大学, 農学部, 助手 (10263394)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | プラウ / 発土板 / 反転 / ねん転型 / 土壌強度 / 作用力 / 圃場 / 耕うん / れき / 曲率 / 塑性 / 破砕 / 抵抗 |
研究概要 |
本研究の目的は、土壌の側方移動を伴わないプラウを、実用に近いレベルで開発することであった。前年度に確立した理論を用い、プラウの構成要素を刃板・斜めコールタ・主副発土板とし、それらの形状を決定したうえで、模型および実機サイズのその場反転プラウを試作した。今年度はとくに耕うん可能な土壌および走行条件の記述に重点をおいた。 まず、模型について土壌条件を変化させ、各要素に作用する力・土壌移動量をもとめた。土壌の状態はコーンないしは平板貫入・せん断環で定量化した。提示した構造では、乾燥固体・湿潤塑性体・乾燥粉体のいずれの条件においても大略その場反転が可能で、作用力は上記順に大きくなった。土壌の側方移動は左右入れ替わるためにほとんどなく、進行方向への土壌移動量は湿潤塑性体が最小、乾燥粉体が最大であった。乾燥固体は土壌が一定長さの土塊に分断されていくので、やや不安定に見えたが詰まることなくその場反転を達成した。とくに斜めコールタの効果が大きいことがわかった。 実機サイズの場合、上記結果からほとんどの条件でその場反転は可能だが、土壌の挙動は、相以則を考慮した土壌強度に応じて異なると予想して実験に取りかかった。寸法は模型のほぼ2倍とした。湿潤塑性体と乾燥粉体の中間の性質を持つ砂壌土の圃場で予備実験を行ったところ、模型と同様に完全なその場反転を確認できた。しかし、圃場実験においては偶発的な力が度々作用し、フレームの損傷事故を繰り返したため予定に遅れが生じ、上記詳細項目については現在計測実験継続中である。 なお本研究遂行中に、当初予想していなかった方向への展開が見えてきた。すなわち走行速度を引き上げることによって構成要素を大幅に減らす可能性を見いだし、現在理論を展開して試作機を設計中である。
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