研究課題/領域番号 |
09760285
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桑原 正貴 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30205273)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 中皮細胞 / 透過性 / 細胞内カルシウム / 細胞骨格 / アクチン |
研究概要 |
本研究は、細胞の持つバリアー機能について、とくに胸腔の病態発生に重要な役割を果たしていると考えられている中皮細胞を用いて、細胞骨格と細胞接着分子との関連ならびにそれらの制御に関する細胞内情報伝達機構を明らかにすることを目的とした。細胞の透過性に及ぼす生理活性物質の影響をアルブミンの透過性を指標として測定した。その結果、昨年度はブラジキニン、ヒスタミン、トロンビンともに細胞内Ca2+濃度の上昇にともなって経時的に透過したアルブミン濃度も上昇した。一方、細胞骨格の変化についてみるとF-アクチンの再構築が起こりストレスファイバーの増加することが明らかとなった。今年度は、共焦点レーザー顕微鏡も利用することにより細胞内Ca2+濃度の上昇に対する細胞間の相互作用やアンギオテンシンIIに対する反応を内皮細胞と比較検討した。中皮細胞はAT1受容体を介して細胞内Ca2+濃度を上昇させ細胞機能を誘発することが明らかとなった。また、細胞間にCa2+波が伝搬し振動の生じることが観察された。一方、内皮細胞は細胞内Ca2+濃度で見る限りアンギオテンシンIIに応答しなかった。これらの結果から、中皮細胞と内皮細胞はともにバリアー機能を有するもののその特性は微妙に異なることが示唆された。
|