研究課題/領域番号 |
09770035
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
挟間 章博 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (60218394)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | CFTR / 低分子量GTP結合蛋白 / プラバスタチン / SPQ / クロライドチャネル / HT29 / cAMP / 低分子量GTP結合蛋白質 |
研究概要 |
当初の予定では、CFTRの形質膜発現に低分子量GTP結合蛋白が関与するか否かを明らかにするために、ヒト大腸癌由来上皮細胞HT29を用いる予定であったが、CFTRの発現を細胞外ドメインに対する抗体を用いて検出しようとしても良好な結果が得られないことが明らかになった。これは、CFTR蛋白の形質膜における発現量自体が現在のシステムで検出するには十分でないことが予想された。そこで、マウス乳癌由来上皮細胞C127に対してCFTRを強制発現させたC127/CFTR細胞を用いて実験を行った。HMG-CoA合成阻害剤であるプラバスタチン存在下でC127/CFTRを培養し、CFTRの細胞外ドメインに対する抗体で免疫染色するとフローサイトメトリー及び蛍光顕微鏡にて、CFTRの形質膜発現が減少していることが観察された。また、ウエスタンブロットを用いて、CFTR蛋白の発現量を調べると、プラバスタチン存在下で培養した細胞は、コントロールの細胞に比べ、形質膜に発現しているCFTR(グリコシル化され分子量の大きいCFTR)を反映するバンドの減少が認められた。また、Cl^-イオン感受性色素SPQを用いて細胞内Cl^-イオン濃度変化を測定すると、プラバスタチン存在下で培養した細胞は、コントロールの細胞に比べcAMP刺激に対するCl^-イオン透過性が低いことが観察された。これらのことから、低分子量GTP結合蛋白が、CFTRの形質膜発現に関与していることが強く示唆された。これらの結果は現在投稿準備中である。どのような低分子量GTP結合蛋白が関与しているかについては、今後の研究の課題としたい。
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