• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

血液細胞分化に関与する転写因子の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 09770074
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 医化学一般
研究機関大阪大学

研究代表者

高橋 知巳  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (70283801)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード血液細胞 / 分化 / 遺伝子発現調節 / 転写調節因子 / コアクチベーター / 転写因子 / 仲介因子 / 細胞分化
研究概要

本研究は、血液細胞分化における遺伝子発現調節機構を解明することを目的として、赤血球などの細胞に分化していく上で必要な転写調節因子GATA-1と未分化状態を維持するために必須な転写因子c-Myb、および両転写因子に共通な転写仲介因子CBPの相互作用を生化学的、機能的に解析を行った。レポーターアッセイによりGATA-1とc-Mybの相互作用を調べたところ、GATA-1とc-Mybとは互いの転写活性化能を抑制しあうことがわかった。この相互抑制の機構を調べるために試験管内結合実験を行った結果、1)GATA-1とc-Mybとは直接に相互作用する、2)GATA-1とc-Mybとは共通の転写仲介因子CBPに競合的に結合し、いずれか一方だけがCBPを利用することができる、ことが明らかとなった。以上の結果は、CBPを介在したGATA-1とc-Mybとの相互抑制が赤血球分化に重要な役割を果たしていること、換言すれば、分化の進行に従って順次発現してくる転写調節因子が相互に転写活性化能を抑制しあうことにより遺伝子発現が正しく制御され、細胞分化が実現していることを示唆している。つまり、分化段階特異的に発現する転写調節因子には、1)高発現しているとき自身の標的遺伝子の発現をONにする、2)その分化段階の前後で発現する転写調節因子が誤って転写開始複合体に組み込まれ不適当な遺伝子発現が起きないようにする、という二つの機能が存在すると考えることができる。今後、試験管内での実験および細胞株を用いた実験により検証された転写因子間相互抑制が生体内でも機能していることを個体レベルなど、より正常な血液細胞分化を反映する系において証明する実験を行うと同時に、c-Mybを含む転写複合体、及びGATA-1を含む転写複合体の構成をtwo hybrid法などにより明らかにし、相互抑制機構の詳細を明らかにしていきたい。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Era,T.Takahashi,K.Sakai,K.Kawamura and T.Nakano: Blood. 89. 1207-1213 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] T.Era, T.Takahashi, et al: "Thrombopoietin enhances proliferation and differentiation of murine yolk sac erythroid progenitors." Blood. 89. 1207-1213 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi