研究課題/領域番号 |
09770205
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 東海大学 (1998) 大阪大学 (1997) |
研究代表者 |
稲城 玲子 東海大学, 総合医学研究所, 講師 (50232509)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ヒトヘルペスウイルス8 / vIRF / 単クローン抗体 / 発癌ウイルス / HHV-8 cDNAライブラリー / HHV-8 ORFK9 / ヒトヘルペスウイルス8(HHV-8) / ヒト免疫不全ウイルス(HIV) / 皮膚疾患 / EBウイルス(EBV) / 抗HHV-8抗体 / 血清疫学 |
研究概要 |
我々はHHV-8の病原性、特に発癌との関連性を検討する目的で、HHV-8特異的単クローン抗体、HHV-8cDNAライブラリーの作製を行い、種々のウイルス遺伝子の解析を試みた。その結果、HHV-8特異的単クローン抗体B291は約50kDaのHHV-8特異的蛋白と反応し、ORF K9がコードするvIRFを認識することが判明した。その蛋白発現時期及び局在を共焦点レーザー顕微鏡にて検討したところ、薬剤未処理のBCBL-1細胞(ウイルス潜伏感染時期)ではvIRF発現が認められず、TPA処理(ウイルス増殖時期)で細胞質や核内に蛋白発現が認められた。しかしBCBL-1細胞をPFA+TPA処理(ウイルス複製の前初期)するとその発現は部分的に抑制された。一方、vIRF mRNAをRT-PCR法にて解析したところ、薬剤未処理BCBL-1細胞ではVIRF mRNAは検出されず、TPA処理にて発現が認められ、PFA+TPA処理にてその発現量が増すことも判明した。また、vIRF mRNAの構造は全長約1.5kbで、Kozak ATGやpoly A signalを有し、ゲノムからの転写に際しspliceされないことが確認された。以上の結果より、vIRFはウイルス増殖時期に発現するearlyまたはearly-late蛋白の一つで、細胞質、核内に局在することが明らかとなった。現在、この単クローン抗体B291を用いてvIRFの各種病変部位での発現の有無、生物学的機能解析などを行い、その病因論を検討している。
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