研究課題/領域番号 |
09770215
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西村 仁志 名古屋大学, 医学部, 助手 (00283440)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | サイトカイン / IL-15 / 感染防御 / CD8 / トランスジェニックマウス / Thl / マクロファージ / 選択的スプライシング |
研究概要 |
細胞内寄生性細菌感染に対する防御は、ヘルパー1型T(Thl)細胞を活性化することが重要である。インターロイキン(IL-15)はIL-2と異なり、上皮細胞、マクロファージなど、広い組織において産生されるT細胞増殖因子であることから、感染局所におけるT細胞の活性化に深く関与している。本研究では、IL-15の感染防御機構における役割を明らかにするため、IL-15トランスジェニック(Tg)マウスを作製し、感染抵抗性に及ぼす影響について調べた。 RT-PCRでクローニングしたマウス(m)IL-15cDNAをトランスジーン用ベクターpHSE3'に組み込み、mIL-15Tgマウスを作製した。Tgマウスおよびコントロールマウスに、細胞内寄生性菌サルモネラを感染させ、経時的に臓器内菌数を測定した。また、腹腔侵出細胞をフローサイトメーターによって解析した。 Tgマウスにおいて、感染6日目に顕著な菌数の減少が認められた。また、感染3日目にはNKおよびNKT細胞が、6日目にはCD8陽性T細胞が著しく増加した。このCD8陽性T細胞の増加に伴って、血清中のインターフェロン(IFN)-γの上昇が認められた。さらに、TgマウスのCD4陽性T細胞のサルモネラ抗原特異的IFN-γ産生量を調べたところ、その活性が著しく高まっていた。 これらのことから、IL-15Tgマウスにおいて、Thl細胞への分化に関与するCD8陽性T細胞が増加し、感染抵抗性が増強していることが明らかとなった。
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