研究課題/領域番号 |
09770316
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
八田 信朗 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (00263939)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | NF1 / 変異 / NF2 / PCR-SSCP / RT-PCR / exon skip / 多発性神経鞘腫症 |
研究概要 |
Von Recklinghausen‘s neurofibromatosis 1(NF1)は、神経線維腫ならびに色素斑を主徴とする常染色体優性遺伝の疾患である。私どもは、本邦のNF1患者においてNF1の変異解析を行い、今回新たに、9例に8種のスプライス変異を検出した。これらのスプライス変異は、単純なエクソンスキップが2例に2種、1塩基置換により新たにスプライス部位が生ずるcryptic splice site activationが4例に3種、エクソン内のナンセンス変異によりエクソンがスキップする変異が1例に1種、数種類のmRNAを生じるmultiple splicingが2例に2種、認め、NF1変異の多様性をうかがわせた。現在のところNF1変異は計31例に30種検出しているが、変異の種類ならびにその場所は様々であり、臨床像との相関はみられなかった。 またNF1患者に発生した悪性腫瘍、特に悪性神経鞘腫のへテロ接合性について検討を行ったところ、3例にヘテロ接合性の消失を認めた。他の癌関連遺伝子についてはp53、rasについて検討したが変異は見られなかった。 NF2患者については一卵性双生児例のナンセンス変異を検出した。従来NF2との異同が論議されていた神経鞘腫症患者6例についてNF2変異を検討したが、NF2遺伝子には変異が見られず、本症はNF2とは異なる疾患であることが明らかとなった。NF2については現在NF2のcDNAクローニングし、発現ベクターを用い発現実験を行っている。NF2産物はメルリンと呼ばれ、細胞骨格のシグナルに重要な働きを示すことがしられている。これを白血病細胞株にトランスフェクションし、細胞接着を起こすことによりメルリンの動態を検討する予定である。
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