研究課題/領域番号 |
09770334
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
本郷 佳世 聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 助手 (80288208)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / T細胞クローン / T細胞レセプター / II型コラーゲン / RT-PCR-SSCP法 |
研究概要 |
【目的】慢性関節リウマチ(RA)の病因に関与する可能性のある自己抗原反応性T細胞をクローンレベルで検出し、それらのT細胞レセプター(TCR)遺伝子を解析する.【方法】RA患者末梢血よりT細胞を分離し、これをヒトII型コラーゲン(IIC)と試験管内にて共培養し、反応増殖するクローンを得た.これらのT細胞クローンよりRNAを抽出後、T細胞レセプター(TCR)遺伝子BV各ファミリーおよびBC領域に特異的なプライマーを用いてRT-PCR法を行い、TCRP鎖V-D-J領域遺伝子を増幅した.これらのDNAを熱変性させて1本鎖とし、SSCP法により展開することにより、塩基配列の違いに基づき、IICに反応して集積するT細胞クローンを直接検出した.さらに、これらのクローンと生体内(病変部)に集積しているクローンとを比較し、ジデオキシ法によりTCR遺伝子配列を解析した.【結果と考察】RA患者病変部にはT細胞がオリゴクローナルに集積しており、その一部は関節内成分の一つであるIICを認識して増殖していることが示された.さらに、IICに反応するクローンは、病変局所に集積しているT細胞クローンの一部と同一のTCR遺伝子塩基配列を有することが確認された.以上より、RA臥におけるT細胞のクローン増殖の一部は自己抗原であるIICの認識に由来することが明らかになった.さらに、このような細胞性の自己免疫反応と液性免疫(抗IIC抗体)陽性率および患者HLAとの関連を検討した結果、今回の検討では、SSCPで検出されうるクローンの頻度とこれらとは相関しなかった.このような方法により、RAの関節病変に集積するT細胞の抗原特異性を同定することは、RAの病因解明および特異的治療の開発につながるものと考えられる.
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