研究課題/領域番号 |
09770403
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西田 直生志 京都大学, 医学研究科, 教務職員 (60281755)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / 癌抑制遺伝子 / Smad1 / Smad2 / Smad4 / TGF-β / p15^<INK4B> / 消化器癌 / 分子生物学 |
研究概要 |
1) ヒト肝細胞癌(肝癌)における第4染色体欠失の意義を検討するため、76症例の肝癌組織及びその非癌部を用い、第4染色体上のSmad1遺伝子の突然変異の有無をRT-PCR-SSCP法にて解析した。Smad1遺伝子(CDNA)のMH2ドメインに3組のPCRPrimerを設定しSSCP法を施行したが、肝癌症例でSmad1遺伝子に異常が認められた例はなかった。 次にRNAの得られた36症例の肝癌において、Smad1遺伝子の発現を半定量的PCRを用いて検討した。半定量的PCRはβ-アクチンの発現をコントロールとして用い、26サイクルのPCRを行い判定した。その結果、非癌部に比し癌部で発現量の低下が認められた症例はなかった。一方これらの症例における第4染色体欠失の頻度はFGA座位で27%(PCR-RFLP法)、FABP座位で16%(PCR-RFLP法)、D4S125座位で12%(サザンブロット法)、D4S1537座位で20%であった。上記より肝癌の約2割に第4染色体欠失が認められるが、Smad1遺伝子の異常は認められなかった。 2) 同様にSmad2、Smad4、TGF-βタイフIIレセプターの突然変異をRT-PCR-SSCP法にて解析したが、異常の認められた例はなかった。 3) 上記の肝癌症例において、TGF-βシグナル伝達に関わる分子であるp15^<INK4B>遺伝子の異常の有無を解析した。PCRを用いて解析した結果p15^<INK4B>遺伝子の欠失が認められた例はなかった。しかしp15^<INK4B>遺伝子でプロモー夕のメチル化を、メチル化特異的PCR法にて解析した結果、44例中5例にプロモーターのメチル化が認められた。現在これらの症例において発現の低下の有無をウエスタンブロット法にて確認している。
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