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磁気刺激運動誘発電位を用いた遠位および近位筋同時性収縮時の下行性駆動の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09770448
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 神経内科学
研究機関札幌医科大学

研究代表者

今井 富裕  札幌医科大学, 医学部, 講師 (40231162)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードパーキンソン病 / 同時性収縮 / 運動誘発電位 / 磁気刺激 / 大脳皮質 / 単一運動単位電位 / 相反性抑制
研究概要

前腕遠位筋から単一運動単位電位(single MUP)を記録しながら8の字コイルを用いて運動閾値の強度で大脳運動野を経頭蓋的刺激し,MUP出現潜時のばらつきをperistimulus time histogram(PSTH)で表すと,運動野に置くコイルの向きによって直接的に運動野の錐体細胞が刺激されるか,先に他の神経細胞の興奮が生じ,経シナプス的に運動野の錐体細胞が発射するかの差を検出することができる.われわれはパーキンソン病において1筋の随意運動時と,2筋の同時性随意運動を行わせて上記のPSTHパターンの変化を解析し,以下の結果を得た.
1. 上腕二頭筋から記録されるI waveの潜時は運動野に置かれる8の字コイルの向きによって変化し,その潜時差は錐体細胞にシナプス接続するどの細胞が優先的に刺激されるかによると考えられた.
2. 運動野に内向き電流が流れるように8の宇コイルを置くと,潜時の短いI waveが記録され,外向き電流が流れるように8の字コイルを置くと,潜時の長いI waveが記録された.すなわち,内向き電流では錐体細胞により近い細胞が優先的に刺激され,外向き電流では錐体細胞から比較的遠い細胞が優先的に刺激されると考えられた.
3. このコイルの向きとI waveの潜時の関係は昨年報告された遠位筋での解析結果と同様であった.
4. パーキンソン病患者では,第一背側骨間筋,上腕二頭筋のいずれからも外向き電流による長い潜時のI waveが導出しづらい傾向にある.したがって,外向き電流であっても刺激強度を上げていくと,最終的に短い潜時のI waveが記録された.
5. この現象は上記二筋単独あるいは同時収縮いずれにも観察された.
6. この現象はパーキンソン病では,視床から運動野への興奮性投射が減弱しているためと推定された.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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