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高齢痴呆患者の早期診断、鑑別におけるSPECT法の有用性

研究課題

研究課題/領域番号 09770455
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 神経内科学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

伊藤 義彰  慶應大, 医学部, 助手 (90265786)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードSPECT / 痴呆 / 脳循環 / 脳代謝 / 三次元マッピング / ECD / 改訂長谷川痴呆スクール / 脳萎縮
研究概要

【背景】痴呆を来す患者は早期にはしばしば形態的変化を認めず,CTやMRIによる異常の検出には限界がある.そこで,早期痴呆患者の脳血流を,SPECTを用いて測定,これを三次元表示化し痴呆診断における有用性を検討した.
【方法】脳血流の測定には三門型測定機械(Toshiba GCA9800)を用い,核種にはECDを用いた.画像解析装置Argus100を用い,撮像データのうち脳表部分のトレーサーの集積を三次元座標にマッピングし,立体的な視覚像(あたかも実際に脳表を観察しているかのような再構成画像)を構成,体軸を中心に30度ずつ360度回転させながら再構成像を形成した.また患者の評価として,神経学所見に加えて痴呆の評価として長谷川痴呆スクール,Mini Mental State Examinationを施行した.
【対象】アルツハイマー病,ピック病,クロイツフェルトヤコブ病,脳血管性痴呆などの痴呆患者を対象とした.
【結果】アルツハイマー病では早期より側頭・頭頂葉に血流低下部位が見られ,進行に伴い前頭葉の血流が低下した.三次元画像により,血流の保たれている部位は第一次運動野・感覚野を中心に逆三角形に残存することがわかり,報告されている病理所見に一致した.ピック病では前頭葉から,クロイツフェルトヤコブ病では後頭葉から血流の低下する症例が多く見られた.脳血管性痴呆では血流の低下分布は梗塞巣を反映してはいるものの,特定の大脳皮質の障害との関連は認められなかった.従来の断面のみのSPECTでは脳の解剖学的構造の影響を考慮し,見かけ上の血流の低下を判断するのが困難なことがしばしばあったが,三次元化することで血流低下部位の分布が安易に判断できることがわかった.
【結論】三次元画像化することで血流異常の検出率が高められること,また三次元流画像は早期痴呆の鑑別に有用であることが明らかとなった.

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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