研究課題/領域番号 |
09770491
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
土田 哲人 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00284993)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 心筋梗塞 / 心筋肥大 / リモデリング / プレコンディショニング / アポトーシス |
研究概要 |
1. 梗塞後リモデリング心筋におけるプレコンディショニングの梗塞抑制効果 昨年度の研究実績より、家兎では梗塞後2週間で心室リモデリングが完成することが明らかにされた。そこで、冠動脈結紮2週間後の時点で心臓を摘出してLangendorff装置を用いた摘出心灌流標本を作成し、残存心筋における30分虚血/2時間再灌流後の梗塞量とこれに対するプレコンディショニング(PC:虚血に先立ち5分虚血/5分再灌流を2回施行)の効果をSham手術2週間後の摘出心と比較検討した。梗塞量はTTC染色にて同定した。sham手術群では、梗塞量は左室容積の47.9±11.2%であったが、PC施行にて20.5±3.4%と著明な梗塞縮小効果1(P<0.05)を認めた。一方、リモデリング心筋における梗塞量は、左室残存心筋の48.5±6.8%とSham手術群と同等であったが、PC施行にても梗塞量は52.7±0.8%と梗塞縮小効果を認めなかった。この結果より、梗塞後リモデリング心筋においては、プレコンディショニングの梗塞抑制効果の機序が正常に作動していない可能性が示唆された。 2. 梗塞後リモデリング心筋におけるangiotensin II(Ang II)を介したプレコンディショニング機構 プレコンディショニングによる梗塞抑制機序の一つとしてAng II type1受容体が寄与している。しかし、リモデリング完成後の心筋においては、AngIIを介した細胞内伝達系が修飾されているとの報告がある。そこでAng IIを介したPC機構が正常心筋と異なるか否かを検討した。上記と同様の方法により梗塞量を計測した。Ang II 100nM虚血前投与により、Sham手術群では、梗塞量は左室容積に対して、25.3±4.5%とPC施行と同等の梗塞縮小効果を得たが、リモデリング心筋においては左室残存心筋の46.0±4.4%とAng IIによる梗塞縮小効果は認められなかった。以上の結果より梗塞後リモデリング心筋においてプレコンディショニングの梗塞抑制効果が正常に作動しない原因の一つとして、Ang IIを介する機序が正常に作動しない可能性が考えられた。
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