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ウィスコット-アルドリッチ症候群の巨核球-血小板系の構造及び機能異常に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09770533
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

梶原 道子  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (40280979)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードウィスコットアルドリッチ症候群 / X連鎖性血小板減少症 / 巨核球コロニー / proplatelet / 巨核球の電顕構造 / ウィスコット-アルドリッチ症候群
研究概要

【目的】Wiskott-Aldrich症候群(以下WAS)は、血小板減少・難治性湿疹・免疫不全を3主徴とする伴性劣性遺伝疾患で、血小板減少のみを示す亜型のX連鎖性血小板減少症(以下XLT)を含め、患者ではWASP遺伝子に異常がある。WASPが巨核球を含む血球系の分化増殖に果たす役割を明らかにするために、WAS・XLT・健常人の造血前駆細胞のコロニー形成能を比較し、培養巨核球についてproplatelet形成・WASP発現および電顕的構造を検討した。【対象と方法】遺伝子異常の確定しているWAS5例、XLT4例と、健常人6例の骨髄CD34陽性細胞を用い、コロニー形成能はメチルセルロース法で、proplatelet形成細胞数は液体培養で算定した。培養巨核球を抗WASP抗体で染色し、電顕により構造解析した。【結果】巨核球コロニー形成のみならず、顆粒球マクロファージコロニー・赤芽球バースト形成についても、WASでは有意に低下していたがXLTでは健常人と差を認めなかった。一方proplatelet形成細胞数はWAS・XLTとも有意に低下していた。培養巨核球の抗WASP抗体での染色性はWASでは低下、XLTでは健常人と同等であった。WAS・XLT患者由来の培養巨核球の大部分ではα顆粒と分離膜がそれぞれ偏在し、分離膜が迷路状となる構造異常を示した。【考案】WASPの機能はまだ十分に解明されていないが、細胞内シグナル伝達と細胞骨格調節への関与が考えられている。各系統のコロニー形成がWASで低下していたことは、造血前駆細胞の分化増殖においてWASPが重要であることを示唆する。proplatelet形成の低下と培養巨核球の形態異常はWAS・XLTいずれでも認められ、WASPの細胞骨格調節機能が巨核球分化において重要であることを反映していると考えられる。対象としたXLT症例はmissense mutationを有し、血球で変異WASPの発現が認められるのに対し、WAS症例ではWASP発現を欠くことが、コロニー形成での両者の差異につながった可能性がある。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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