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アンチセンスオリゴDNA筋肉内投与による筋ジストロフィー遺伝子治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09770545
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関神戸大学

研究代表者

竹島 泰弘  神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (40281141)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード筋ジストロフィー / 遺伝子治療 / アンチセンスオリゴヌクレオチド / スプライシング
研究概要

【背景】ジストロフィン遺伝子の欠失により、mRNA上での欠失している領域の塩基数が3の倍数でない場合(out-of-frame)Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)となるが、3の倍数(in-frame)であるとより軽症なBecker型筋ジストロフィー(BMD)となる。申請者は先にエクソン19内に存在するエクソン認識配列に対するアンチセンスオリゴヌクレオテド(AS-oligo)によりスプライシングの過程においてエクソンをスキッピングさせることか可能であることをin vitro、および培養細胞の系において明らかにした。このことを臨床に応用することができると、DMDの症例の欠失領域に隣接する1ないし数個のエクソンを、AS-oligoによりmRNA上から消失させ、欠失領域をin-frameに変え、表現型をDMDよりBMDに変更することが可能である。このような臨床応用を考える上での基礎研究として、DMD症例より得られた培養細胞にAS-oligoを導入し、その効果を検討する。
【方法】ジストロフィン遺伝子エクソン20の欠失を有するDMD症例より得られたリンパ芽球様細胞培養系に、エクソン19内に存在するエクソン認識配列に対するAS-oligoをリポフェクチン法によって導入し、スプライシングに及ぼす効果を検討する。
【結果および考察】ジストロフィン遺伝子エクソン20の塩基数は242塩基でout-of-frameであるため、本症例はDMDの臨床像を呈する。エクソン19つ内に存在するエクソン認識配列に対するAS-oligoを導入した後ジストロフィンmRNAを解析したところ、エクソン19のスキッピングを誘導することが可能であった。従ってmRNA上における欠失は88塩基(エクソン19)と242塩基(エクソン20)で330塩基となっており、BMDの臨床像を呈するin-frameの欠失へと変換することが可能であった。
このことは、AS-oligoによるエクソンスキッピングの誘導により、mRNAレベルにおいてDMD型のout-Of-frameの欠失からBMD型のin-frameの欠失へ変換することが可能であることを示している。今後、筋組織の培養細胞系を用いて、蛋白レベルでの検討を行なっていく予定である。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Surono A.: "Circular dystrophin RNAs consisting of exons that were skipped by atternative splicing" Hum.Mol.Genet.8(3). 493-500 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Chen D.H.: "A novel deletion of the dystrophin S-promotor region cosegregating with mental retardation" Neurology. 52. 638-640 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 竹島泰弘: "小児神経疾患における遺伝子診断の臨床応用と問題点:Duchenne型/Becker型筋ジストロフィー" 脳と発達. 30(2). 141-147 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] N.Shiga: "Disruption of the splicing enhancer sequence within exon 27 of the dystrophin gene by a nonsense mutation induces partial skipping of the exon and is responsible for Becker muscylar dyatrophy" J.Clin.Invest.100. 2204-2210 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] A.Surono: "Six novel transcripts that remove a huge intron ranging from 250 to 800 kb are produced by alternative splicing of the 5' region of the dystrophin gene in human skeletal muscle" Biophys.Biochem.Res.Commun.239. 895-899 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 竹島泰弘: "Duchenne型/Becker型筋ジストロフィーの分子遺伝学と遺伝子診断の問題点" 日本臨床. 55. 3120-3125 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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