研究課題/領域番号 |
09770629
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松吉 徳久 京大, 医学(系)研究科, 助手 (10263071)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 黒色腫 / カドヘリン / プロトカドヘリン / 細胞間接着 |
研究概要 |
まず最初に、悪性黒色腫細胞がどのようなタイプのカドヘリンが発現しているかを調べた。正常培養メラノサイトと2種類の悪性黒色腫細胞株(MeWO,A375)からmRNAを抽出し、それを鋳型としてcDNAを作製した。degenerate PCR法によりこれらの細胞が発現しているカドヘリンを単離した。プライマーとしてはクラシカルカドヘリンとプロトカドヘリンの双方がアニールするdegenerateプライマーを用いた。単離したPCR断片の塩基配列をすべて調べたところ、4種類の既知のカドヘリンと6種類の未知のカドヘリン分子が発現していることがわかった。同定した4種類の既知のカドヘリンのうち3種類はクラシカルカドヘリンと呼ばれるファミリーに属するものであり、1種類はプロトカドヘリンファミリーに属するカドヘリン分子であった。これら単離した合計10種類のカドヘリン分子の発現をRT-PCR法により比較検討した結果、新しく見つけたカドヘリンであるカドヘリンME1、カドヘリンME2、カドヘリンME3、カドヘリンME4の4種類が悪性黒色腫細胞の細胞間接着に重要である可能性が示唆された。同定したPCR断片の大きさは約450bpであったので、それらの塩基配列を利用して、5'RACE法および3'RACE法によりcDNAの全長を現在、解明しつつある。現在のところ、これらのカドヘリンは細胞外領域を5個以上有するプロトカドヘリンのファミリーである可能性が塩基配列より強く示唆されている。また、同定されつつある分子を発現ベクターに組み込み、融合タンパクを作成し、モノクローナル抗体を作成する準備中である。
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