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血管性痴呆とアルツハイマー病の発症に関する遺伝的素因と環境因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09770746
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関愛媛大学

研究代表者

武田 良平  愛媛大, 医学部, 助手 (60271087)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード血管性痴呆 / 孤発性アルツハイマー病 / 遺伝子多型 / ライフスタイル / 発症危険因子
研究概要

血管性痴呆(Vascular Dementia;VD)と孤発性アルツハイマー病(Alzheimer's Disease;AD)の発症に関連する遺伝因子と環境因子の分析を行う目的で、Apolipoprotein E(Apo E)、Apo B、Angiotensin-converting enzyme(ACE)やAngiotensinogen(AGT)の遺伝子多型分析と食事、嗜好品、社会的活動性や余暇等のライフスタイルに関するアンケート調査を行った。対象者211名中VD患者は73症例、孤発性AD患者68症例と対照群70名であり、研究調査開始に際し、家族や同伴者に対し十分な説明と同意を得た者のみを対象とした。
Apo E遺伝子の多型分析では、対照群の約80%は3/3型で、3/4型はわずか10%、4/4型は存在しなかった。一方、ADでは3/3型と3/4型がそれぞれ約45%であり、VDでも55%と30%であった。ε4のアリル頻度は、対照群に比べADは5.3倍、VDで3.7倍と有意に高く、両疾患の明らかな発症危険因子と考えられる。Apo Bは、エキソン26のC-_>T置換がVDで対照群の10倍と有意に高く、VD発症の危険因子となる可能性が示唆された。Apo Bの他の2ヵ所は、三群で差はなかった。なお、ACEとAGTに関しては三群間で有意の差を認めなかった。
ライフスタイルに関する因子分析では、食習慣、味付けや嗜好品に関しては、対照群に比較して孤発性ADとVD両疾患で、香辛料や熱いものが嫌いである傾向があった。社会的活動性は、ADで全項目に低い傾向が認められた。一方、VDでは社交性、世話好きや来客回数は対照群と差が認められなかった。また、両疾患とも有意に趣味が乏しく教育歴も短かった。
以上の結果から、本研究は両疾患の発症危険因子の同定のみならず、予防法の開発にも貢献する可能性がある。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 武田 良平: "アルツハイマー病と血管性痴呆の発症に関連する遺伝子および環境因子の解析 〜遺伝子多型とライフスタイルの分析〜" 愛媛医学. 16(3). 31-38 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] R.Takeda, M.Mizobuchi, et al.: "Apolipoprotein E and B,angiotensin-converting enzyme and angiotensinogen polymorphism in patients with vascular dementia or sporadic Alzheimer disease." Neurochemical Research. (in press).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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