研究課題/領域番号 |
09770785
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
巽 圭太 大阪大学, 医学部, 講師 (00222109)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ヨード濃縮障害 / ヨード輸送蛋白 / NIS / ヨード / 先天性甲状腺機能低下症 / クレチン症 / イレチン症 |
研究概要 |
先天性ヨード濃縮障害は乳児期にヨード摂取が少ないと重篤な甲状腺機能低下症(クレチン症)を呈する。昨年度、近親婚の両親を持つ先天性ヨード濃縮障害がヨード輸送蛋白(NIS)のT354P変異により発症することを明らかにしたのに引き続き、本年度は、T354P変異の簡便なスクリーニング法を確立するとともに、ゲノム遺伝子構造を解析する方法も確立し、新たに先天性ヨード濃縮障害の1例と1家系における病因を明らかにした。 T354P変異の簡便なスクリーニング法 T354P変異(CCA->ACA)を検出するため、隣接の塩基配列より一塩基置換を導入したプライマーを作成し、T354と変異があれば制限酵素HaeIIIで切断されるが、正常では切断されないようにした。このように作成したプライマーを用いてPCR後、制限酵素HaeIIIで切断するスクリーニング法の有効性は、昨年度明らかにした第一家系で確認した。ついで健常人52例で調べると異常はなく高頻度の変異ではないことが明らかとなった。新たな1例と1家系で調べると、1例ではホモに変異を認め、1家系の症例ではへテロに変異を認め、総計4つの独立した対立遺伝子で変異が認められ、日本では先天性ヨード濃縮障害の主な病因であることを明らかにし、またこれは創始者効果によると考えられた。ゲノム遺伝子構造を解析する方法ヒトNIS遺伝子のゲノム構造を明らかにし、T354P変異をヘテロに認めた家系で調べることにより新たな変異を認め、病因を明らかにした。
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