研究課題/領域番号 |
09770826
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
田村 智彦 横浜市大, 医学部附属病院, 助手 (50285144)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | インターフェロン / IRF-1 / アポトーシス / bcr-abl / ICSBP |
研究概要 |
1.Interferon(IFN)によるアポトーシス感受性増強機構の解析 以前本研究者らはIFN-γ処理U937細胞で抗癌剤によるアポトーシス感受性が増強していること、その機序としてのCaspase-1遺伝子の発現増強を示した。しかしCaspase阻害剤を用いた実験等から、これはCaspase-1発現増強だけでは説明できず、実際IFN-γが他の複数のCaspaseの発現増強も生じることを観察している。 2.bcr-ablの腫瘍活性に対するInterferon Regulatory Factor(IRF)-1の作用の検討 p210bcr-abl発現ベクターを、IL-3依存性細胞株BAFB03細胞に導入し、IL-3非依存性増殖するtransformしたclone(BB細胞)を樹立した。さらに、BAFB03ならびにBBに、IRF-1/estrogen receptor(ER)キメラ発現ベクターあるいはコントロールのER発現ベクターを導入し、stable cloneを樹立した。なおIRF-1/ERはIRF-1活性がエストロジェンによって制御できるように、IRF-1とエストロジェン受容体変異体のキメラ cDNAを連結させたものである。これらを用いて、IRF-1がIL-3ならびにp210bcr-ablによる細胞増殖刺激、アポトーシス抑制能を阻害することを観察している。これは慢性骨髄性白血病(CML)におけるIFNの有効性の機序に対し示唆に富む所見と考えられ、現在、その分子機構についてさらに検討をすすめている。 3.他のIFN系の転写因子Interferon Consensus Sequence Binding Protein(ICSBP)についての検討 他のIRF-1同様IRF familyに属する転写因子ICSBPについて、その遺伝子欠失マウスがCML様病態を呈することが報告された。本研究者は、FISH法によりヒトICSBP遺伝子の染色体上のmappingを行い、白血病などで時に遺伝子組み替えがおこることが報告されている16q24に位置することを明らかにした。
|