研究課題/領域番号 |
09771056
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
石原 雅行 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80245505)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | magntic stimulation / electric stimulation / ischemia / magnetic stimulation / electrical stimulation / sciatic nerve / epinephrine / peripheral nerve / ischemic injury |
研究概要 |
目的:神経障害を受けた末梢神経に対する電気刺激と磁気刺激の被刺激性の相違を調べるあめ、3.5〜4.5kgの成猫の坐骨神経モデルを用いて神経障害モデルを作成し、磁気刺激と電気刺激の誘発筋電図の相違を検討した。 方法:磁気刺激装置は日本光電社製SNM-100を、コイルは直径5cmの8字型コイルを用いた。まず磁気刺激コイルを坐骨神経中央に固定しコイル前後4カ所で電気刺激を行い、潜時を比較して磁気刺激における被刺激部位を決定した。次に神経周膜内に1/10000、1/100000、1/1000000の濃度のエピネフリンを注入し磁気刺激を抑制するエピネフリン濃度を求めた。これらの結果を用いて神経障害前後に電気刺激と磁気刺激を行い誘発筋電図の変化を比較した。 結果:磁気刺激ではコイルから2cm中枢が刺激され、またエピネフリン濃度が1/10000のみ急性期に磁気刺激による誘発筋電図の振幅の低下を認めた。そこで1/10000の濃度のエピネフリンを神経障害に用いると、障害直後より5分以内で直刺激の誘発筋電図が減衰したが、電気刺激による誘発筋電図は神経障害後10分以上経過した後減衰した。 考察:局所虚血性神経障害作成時に磁気刺激による誘発筋電図の方が電気刺激に比べ早期に振幅の変化が出現した。磁気刺激の場合、電気刺激に比べ刺激電流が滑走距離が長くなり、被刺激部位の局在が乏しくなるのみならず、神経障害時の被刺激性に対する影響を受けやすくなると考えられた。したがって、磁気刺激は、従来から注目されていた電気刺激が不可能な部位の刺激ができるだけでなく、より早期に神経障害の影響を受けその検出が可能な検査であることが示唆された。
|