研究課題/領域番号 |
09771089
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
朱 尚孝 島根医科大学, 医学部, 講師 (40206256)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 絞扼神経障害 / ラット / 痛刺激 / in situ hydridization / in situ hybridization |
研究概要 |
慢性絞扼性神経障害は、外来診療上もっとも頻度の高い末梢神経疾患である。しかしその病態は、未だ不明な点も多く、診療上の問題点となっている。本研究の目的は、本症の主要な症状の一つである痛みを実験動物において、形態的に検出することである。 昨年度は、ラットの右大腿部で坐骨神経を露出し、坐骨神経(径約1.3mm)に、その径よりやや太い内径を持つシリコンチューブ(内径 1.5mm、長さ 10mm)を囲橈した。このモデルでは、シリコンチューブが坐骨神経より若干太いため、坐骨神経とシリコンチューブとの間に非特異性線維組織が形成され、それがシリコンチューブと共に坐骨神経を徐々に圧迫する事により、まず血液-神経関門の崩壊が術後1ないし2カ月で生じ、神経の内圧が上昇し、徐々に神経障害が完成していく。この点において急性ないし亜急性圧迫神経障害を生じさせる他のモデルと異なり、臨床例にきわめて近い絞扼神経障害を生じさせることが出来る。しかしその反面、絞扼神経障害が完成するために長期間を要する。 本年度は、昨年坐骨神経にシリコンチューブを囲橈したラットが、絞扼神経障害が完成したと考えられる術後8カ月に、足底にホルマリン溶液を注射し、屠殺後に第5腰髄を採取して、in situ hybridizationを用いてc-fos蛋白のm-RNAの発現を観察した。しかし、in situ hybridizationの手技がうまくいかず、現在までのところ、m-RNAの発現の確認に至っていない。現在in situ hybridizationの手技の確立を急ぐと共に、免疫組織学的な手法も検討中である。
|