研究概要 |
1. 骨芽細胞培養系の確立:胎生21日目のSDラット頭蓋骨の軟部組織を除去し、コラゲナーゼP/0.25%トリプシンにて酵素処理し、得られた細胞を10%FBS添加DMEMにてプラスチックプレートに播取した。confluenceに達した時点を0日と設定し、以後培地を10%FBS、50μg/ml ascorbic acid、β-glycerol phosphate添加BGJbにて培養した。0、5、9、14、19日にてvon Kossa染色を行い、bone nodule形成を確認した。また各時点で、acid guanidium-thiocyanate-phenol-chloroform法にて培養細胞よりtotal RNAを抽出し、Northern b10t法にて細胞外基質蛋白の遺伝子の発現を検出した。 2. antisenseを細胞に効率的に導入するために遺伝子導入剤(TfX)を使用する。しかし骨芽細胞におけるTfXの至適濃度は明らかでない。そのためMTT assayを使用し、各濃度での骨芽細胞増殖にたいする影響を検討した。2,20,40,100μMのいずれの濃度でも細胞増殖は抑制されなかった。 3. osteocalcinのcodingregionの1-16nucleotideをもつantisense Soligoを作製し、骨芽細胞培養系に各濃度でTfXとともに投与したが、このSoligoではosteocalcinの蛋白合成を抑制できなかった。 4. 軟骨細胞に発現されることが知られているproα2type XI collagenが培養骨芽細胞でも発現されることが示された。proα2type XI collagen遺伝子は骨芽細胞分化の初期でosteocalcinを発現していない未分化な骨芽細胞に認められた。
|