研究概要 |
単層培養した正常豚軟骨細胞を中心に検討を加えた。ATPを培養液に10-100μ molの濃度になるよう加えその影響を検討した。まず培養液中のprostaglandinEの濃度について検討した。その結果細胞外ATPは検討範囲内の濃度で用量依存的にprostaglandinE濃度を上昇させることがわかった。すなはち細胞外ATPが関節軟骨の変性や破壊に関連している可能性があると推察できる。 細胞外ATPの酵素活性,発現に対する影響も検討した。この結果,ALPase活性は細胞外ATP濃度によってあきらかな影響をうけなっかた。またNTPPHase活性も細胞外ATP濃度による影響は明らかにはできなかった。両酵素の発現についてもATPによる影響は今回の検討では明らかにできなっかった。 細胞外ATPはやく15分でほとんど分解されてしまうため間歇的投与では培養液中の濃度をいっていにできなかた可能性がある。ポンプ等を用いて培養液中のATP濃度を一定に保ちより生理的な環境での検討,軟骨細胞と滑膜細胞のco-culture等の条件での検討も必要と考えられる。
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