研究課題/領域番号 |
09771153
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
|
研究機関 | (財)田附興風会 (1998) 京都大学 (1997) |
研究代表者 |
加藤 茂久 財団法人 田附興風会, 医学研究所・第三研究部, 研究員 (70283611)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | オピオイド受容体 / down-regulation / super sensitization / 麻薬 / 麻薬拮抗薬 / 拮抗性非麻薬鎮痛薬 |
研究概要 |
1.昨年度の研究で明らかとなった、μ選択的アゴニストでμオピオイド受容体を慢性的に刺激した場合の培養細胞における2種類の適応現象、即ちμオピオイド受容体数の減少(down-regulation)及びadenylatecyclasee活性の亢進(supersensitization)について、さらに考察を加えて論文にまとめ英文雑誌に投稿し掲載された。2.麻薬拮抗薬として臨床の場で用いられるナロキソンの、オピオイド受容体に対する薬理作用を検討した。各オビオイド受容体(μ、δ、κ)を発現した培養細胞(CHO細胞)にアゴニスト非存在下でナロキソンのみを作用させたところ、フォルスコリンで刺激した場合の細胞内cAMP産生量は、μ、κ受容体発現細胞において濃度依存性に減少した。この結果より、ナロキソンがμ、κオピオイド受容体に対して部分作用薬様活性を有することが明らかとなった。 3.臨床の場で頻用される拮抗性非麻薬鎮痛薬(ぺンタゾシン、ブプレノルフィン等)でオピオイド受容体を慢性的に刺激した場合の細胞応答について、同じ実験系を用いて現在実験を展開中である。この結果と昨年度の研究で明らかとなった、モルヒネ、DAMGO等の純粋な作用薬でオピオイド受容体を慢性刺激した場合の細胞応答との異同について詳細に検討する予定である。その結果、これらの薬物に対する耐性発現機構の微妙な差異が明らかとなり、耐性の発現しにくい新たなオピオイド鎮痛薬の開発に道が開けるのではないかと考えている。
|