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慢性肺高血圧モデルにおける一酸化窒素と血管拡張薬,麻酔薬の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 09771158
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関広島大学

研究代表者

田中 裕之  広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (10274086)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード肺高血圧症 / 一酸化窒素 / プロポフォール / シクロオキシゲナーゼ / 肺高血圧 / 血管拡張薬 / 静脈麻酔薬
研究概要

近年,臨床応用された静脈麻酔薬であるプロポフォールの肺循環に及ぼす影響は,動物種や実験方法の違いにより十分には解明されていない.一方,血管内皮由来の血管拡張物質として一酸化窒素(以下NO)が注目され,血管のトーヌスの調節に重要な役割を果たしていることが明らかになっている.
1. 平成9年度のラットの摘出肺動脈のリング標本を用いた研究により,プロポフォールは濃度依存性に肺動脈を拡張させることが明らかになった.この血管拡張作用は肺内肺動脈と肺外肺動脈の間で差があり,肺外肺動脈での拡張作用はNO合成酵素阻害薬により抑制された.肺外肺動脈でのプロポフォールの拡張作用にはNOの関与が示唆された.
2. 平成10年度は平成9年度に引き続いて,プロポフォールの肺動脈拡張作用におけるcyclooxygenase代謝経路の関与について研究を行った.その結果,比較的低濃度のプロポフォールにおける肺動脈拡張作用はcyclooxygenaseの阻害薬であるindomethacinにより抑制された.したがって,プロポフォールの肺動脈拡張作用にはcyclooxygenase代謝経路も関与していることが示唆された.
3. モノクロタリンによる慢性肺高血圧モデルを作成し,プロポフォールの血管拡張作用を正常ラットと比較した.プロポフォールを前投与した後に,フェニレフリンによる濃度反応関係を求めた.正常ラットと同様に,肺高血圧ラットにおいてもプロポフォールはフェニレフリンによる肺動脈収縮作用を抑制した.この抑制作用は肺高血圧ラットでは正常ラットと比較して増強していた.NO合成酵素阻害薬によりその作用は抑制された.肺内肺動脈と肺外肺動脈では差が認められなかった.したがって,プロポフォールの血管拡張作用は肺高血圧ラットにおいてより強く認められ,NOを介する機序が存在することが示唆された.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Tanaka,O.Yuge: "Vasodilating Actions of Propofol in the Isolated Pulmonary Arteries of Rats" New Balanced Anesthesia.Excerpta Medica. International Congress Series 1164. 249-250 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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