研究課題/領域番号 |
09771189
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
芹田 良平 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50245594)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | Sevoflurane / ラット敗血症モデル / Working heart model / 心筋虚血 / Cecal Ligation and perforation / Hyperdynamic Sepsis |
研究概要 |
敗血症の臨床像に近似した血行動態(Hyperdynamic State)を示すラット敗血症モデル(Cecal Ligation and perforation Model;CLP)の心筋と、吸入麻酔薬(Sevoflurane)の相互作用を摘出潅流心標本(Workinghcart model; WH)で検討し、敗血症心筋に対するSevofluraneの影響を明らかにすることを目的とした。 ラットを無作為にCLP群とcontrol群の2群に分け、CLP群には開腹、盲腸穿孔術を施行し24時間3ml/hrの輸液を行いHyperdynamic Stateの敗血症モデルとした。各群ともSevoflurane曝露の有無によりさらに2群に分類し、15分虚血一再灌流を行い虚血一再灌流前後の心拍出量、心筋収縮力(dP/dt max)等の心機能、酸素消費量、乳酸値を検討した。結果は、control群の心筋に比べCLP心筋では心拍出量、心筋収縮力が低下し、かつSevofluraneはこれを助長するが、その程度はcontrol群に比し軽度である。一方、虚血一再灌流後の心機能は、CLP心筋ではcontrol群に比べ心拍出量低下は軽度で、Sevofluraneは相乗的に保護的作用を示し、心機能低下を低く抑えた。 本研究で、Sevofluraneは敗血症心筋に対しその心機能を抑制する一方、虚血に対しては心筋を保護することを示した。これは、腹膜炎等の病因により敗血症に至った患者の麻酔管理においてSevofluraneを用いた麻酔を行うと不測の事態による心筋虚血を招いても、心機能をより良く保つことを示唆している。
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