研究課題/領域番号 |
09771290
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
藤森 敬也 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (80285030)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ヤギ胎仔 / 低酸素血症 / 血流再分配 / マイクロスフェア / 低酸素 |
研究概要 |
目的:慢性低酸素状態にあるといわれている子宮内発育遅延胎児では、血流再分配がおきていることが広く知られている。また、以前我々はこのような胎仔血流再分配に関与していると言われていたArginine Vasopressin(AVP)が低酸素(non-acidemic-hypoxia)刺激24時間以内に正常化することを報告した。そこで今回、AVPが正常化する24時間低酸素刺激中の胎仔臓器別血流量の変化を測定した。昨年度は2頭について検討したが、本年度はさらに2頭加え検討した。 方法:在胎135日の日本ザーネン種妊娠ヤギ4頭を用いて慢性胎仔実験モデルを作製し、術後2日以上経過した後、母獣気管より窒素ガスを流入することにより、胎仔動脈血酸素分圧を22.0±0.6mmHgから約12〜13mmHgに減少させ、24時間の持続低酸素状態(non-acidemic-hypoxia)状態下においた。胎仔各臓器の血流量はcolored microsphere法により測定し、microsphereはTRITON社製DYE-TRAKを用いた。 結果: Control 2時間 12時間 24時間 (mean±S.E.) pH 7.33±0.03 7.29±0.05 7.36±0.04 7.34±0.03 pO2 22.0±0.6 13.0±2.4 12.5±2.0 11.5±1.0 pCO2 31.0±2.6 34.0±1.8 35.5±1.8 38.4±2.8 FHR 154±14 193±20 196±9 184±13 臓器(mL/100g/min.) 大脳 118±24 154±15 163±19 320±38 心 256±62 240±60 328±82 534±126 腎 121±24 112±22 84±10 111±32 牌 122±35 92±20 150±32 158±40 副腎 250±62 324±46 343±33 386±52 骨格筋 8±2 9±1 8±1 6±3 結論:AVPの正常化する24時間の持続低酸素(non-acidemic-hypoxia)状態下で大脳、心臓、副腎のいわゆるVital Organの血流量は増加し、腎臓、骨格筋は減少する傾向が認められた。我々が以前報告した、AVPが正常化する24時間の持続低酸素刺激中でも血流再分配が持続的に認められることが確認された。AVPの分泌と血流再分配との間に解離現象が認められる可能性が示唆され、他の物質の血流再分配への関与が考えられた。
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