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骨代謝に対する骨髄顆粒球の作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09771307
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 産婦人科学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

杉本 到  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90255513)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード骨代謝 / 骨髄造血 / 顆粒球 / 加齢
研究概要

平成9年までの研究により我々は、低回転型の骨代謝を示す老化促進モデルマウスSAMP6では、骨量減少に先立ち骨髄造血が亢進していることや若年期から骨髄中の顆粒球が増加していること、その骨髄顆粒球の増加がG-CSFの発現亢進に起因することなどを報告した。そこで、この骨髄顆粒球の増加と骨量減少の関連を解析するため、16週齢のSAMRlにG-CSF(1μg/day)を連日皮下投与し、3週後に骨髄細胞のflow cytometry解析を行うとともに、大腿骨の骨密度を計測した。G-CSFを投与したR1マウスでは、vehicle投与群に比べ抗Gr-1抗体陽性の顆粒球が骨髄において著しく増加していた。その骨髄顆粒球造血の亢進はSAMP6に類似していた。またG-CSF投与群では、大腿骨の骨密度が著明に減少していた。また、これらのマウスの脛骨より無菌的に骨髄細胞を採取し、ALP染色を用いたコロニーアッセイにより骨芽細胞前駆細胞であるCFU-Fを測定したところ、G-CSF投与群では、vehicle投与群に比して有意に減少していた。これらの事実は、G-CSFを投与したRlマウスの骨量減少が、SAMP6と同様に骨形成の低下に起因していることを示唆するものである。さらに、G-CSFの骨代謝調節作用を解明するため、8週齢雄性ddyマウスの脛骨より骨髄細胞を採取し、G-CSFを添加し培養してみたところ、濃度依存的に顆粒球の分化は増加するものの、この培養細胞における骨芽細胞の機能は、G-CSF添加群とコントロール群の間に有意な差は認めなかった。この事実は、G-CSFが直接骨芽細胞に作用し骨量を減少させているのではなく、in vitroにおいて骨髄間質細胞をはじめとする骨髄微小環境に作用して、骨代謝をコントロールしている可能性を示唆するものである。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Itaru Sugimoto: "Effect of a HMG-COA reductase inhibitov combined with hovmou veplacement thevapy on lipid metabolism in Japanese Women with hypoectrogenic lipidemia" MATURITAS. 29(2). 163-171 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 杉本 到: "エストロゲンの低下と骨吸収の亢進-Bリンパ球造血の関与-" 産婦人科治療. 77(2). 216-225 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 杉本 到: "骨髄造血と骨代謝の加齢による変化" 日本産科婦人科学会雑誌. 49巻Suppl.S485- (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 杉本 到: "G-CSF投与により骨髄顆粒球の造血が亢進すると、骨量が減少する" 日本骨代謝学会雑誌. 15巻2号. 22- (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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