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外リンパ瘻の診断に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09771380
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関昭和大学

研究代表者

久木田 尚仁  昭和大学, 医学部, 助手 (50255759)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード外リンパ瘻 / ティンパノメトリー / 内耳圧 / モルモット
研究概要

外リンパ瘻は急性の感音難聴・耳鳴・眩暈などの臨床症状を呈する内耳疾患であるが、突発性難聴、メニエール病などの疾患と鑑別が困難であることが少なくない。その理由は臨床症状が非常に類似していること、確定診断のためには試験的鼓室開放術による外リンパ漏の確認が必要であり、補助診断としてリンパ漏を確認する方法の開発が現在も大きな課題となっている。一方ティンパノメトリー(以下TG)は中耳疾患の診断に汎用される検査法であるが内耳圧の変動をとらえることが可能であることが報告され、臨床応用されつつある。TGの外リンパ瘻における特徴的な検査結果が得られたならば従来困難であった外リンパ瘻の診断が極めて迅速かつ無侵襲に行うことが可能であり、またその経時的変化の観察によって治療効果の評価や予後の判定にまで臨床応用することも考えられ、大きな意義を持つと考える。そこで我々は実験的外リンパ瘻動物を作成し作成前後の髄液圧負荷とTGの関係に関して検討を行った。
実験にはプライエル反射良好な白色モルモットを使用した。全身麻酔下に気管切開を施行し、不動化後、外耳道軟骨部を切断し中耳アナライザー接続用のプローブを挿入し固定した。外中耳圧差をなくすために骨胞を開放した。硬膜を露出後硬膜下に留置針を挿入しさらに圧トランスデューサーを接続し、髄液圧をモニターし、負荷をかけた。外リンパ瘻は蝸牛窓を穿刺し、外リンパを吸引することにより作成した。8耳に髄液圧を-15、0、+15、+30mmHgに変化させ、変化後5分以内にTGを測定した。髄液圧の変化とTGの間に有意な変化はみられなかった。
4耳に+30mmHgの髄液圧負荷を与え、負荷後15分ごとに60分までのTGの変化を測定した。TGのピーク圧は経時的に陽圧に変動する傾向がみられた。12耳に外リンパ瘻作成前後のTGの測定を行った。外リンパ瘻作成によってTGのピーク圧は即時に陰圧に変動する傾向が認められた。作成後60分までに経時的な変動はみられなかった。
以上の実験結果より、内耳圧の変動がTGのピーク圧の変動として非侵襲的に測定できることが示峻され、外リンパ瘻の補助診断に利用可能であることが推察された。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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