研究課題/領域番号 |
09771428
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
児玉 達夫 島根医科大学, 医学部, 講師 (60215283)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 上皮成長因子受容体 / p53癌抑制遺伝子 / Ki-67 / 眼部腫瘍性病変 / p21 / c-erbB-2 |
研究概要 |
1. 昨年度は眼部腫瘍性病変において、上皮成長因子受容体(EGF-R)の発現が悪性度の指標と成りうることを示した。本年度は、EGF-Rと同じく受容体型チロシンキナーゼ群であるc-erbB-2癌遺伝子の発現を検索した。c-erbB-2は一部の眼瞼扁平上皮癌、基底細胞癌、涙腺多型腺腫の腺腔部に免疫染色陽性であった。良性上皮性病変の多くは陰性であった。c-erbB-2は上皮系悪性病変に多く発現していたが、必ずしもEGF-R陽性例と一致しなかった。 (第103回日本眼科学会総会発表予定) 2. 昨年度は、眼瞼基底細胞癌及び一部良性上皮性病変においてp53蛋白の局在を免疫組織化学的に証明した。本年度は症例を追加し、発現されたp53蛋白が野性型か変異型かを検索し、野性型p53の誘導産物で細胞周期制御作用をもつp21蛋白の発現も調べた。一部の眼瞼基底細胞癌、結膜嚢腫、翼状片で変異型p53蛋白が免疫染色された。野性型p53陽性症例の一部でp21蛋白も陽性であった。p21蛋白陽性部位ではKi-67陽性率も低く、細胞増殖抑制作用の結果と思われた。一般に変異型p53蛋白は、胃癌、乳癌等、悪性腫瘍に多く発現されることが知られているが、外眼部良性病変にも証明された。紫外線の影響が一因と考えられた。 (第103回日本眼科学会総会発表予定)
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