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眼内血管平滑筋に対する生理薬理的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09771466
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 眼科学
研究機関北里大学

研究代表者

石川 均  北里大学, 医学部, 講師 (80265701)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード白色家兎 / 後毛様動脈 / 等尺性収縮記録法 / ベタキソロール / プロスタグランディンF_<2α> / 一酸化窒素 / フィールド刺激 / β-交感神経作用薬 / β-受容体拮抗薬 / チモロール / NO(ナイトリックオキサイド)
研究概要

視神経乳頭を養う後毛様動脈の血管トーヌスを測定するため摘出白色家兎後毛様動脈を用い薬理学的に当尺性収縮を記録した。今回、緑内障治療薬であるチモロール、ベタキソロール、カルテオロール、プロスタグランディンF2α誘導体を作用させ同血管に及ぼす影響を比較、検討した。
摘出動脈はα-交感神経作用薬(フェニレフリン)で濃度依存的に収縮を示し、さらにα-受容体拮抗薬にて収縮は抑制された。しかしβ-交感神経作用薬は全く効果を示さなかった。ゆえに同血管にはα-受容体は存在するものの、β-受容体はほとんど存在しないと考えられた。高濃度ヒスタミンにて前収縮させアセチルコリンを投与すると弛緩を示した。この反応は内皮を機械的に除去することで抑制されたため内皮依存性のNO(一酸化窒素)の放出が考えられた。さらに前収縮状態でフィールド刺激を加えると一過性の弛緩を示した。この弛緩はNO合成阻害剤であるN-ニトロ-L-アルギニンメチルエステルで抑制され、L-アルギニンの投与により再増加し、さらに内皮除去にて変化を認めなかったため一酸化窒素(NO)合成酵素を含む神経線維の存在が示された。
同様に、チモロール、ベタキソロールは前収縮した同血管を弛緩させたがこの弛緩にはN-ニトロ-L-アルギニンメチルエステルは全く影響がなく、さらに血管内皮の除去にも影響を受けなかった。これらの弛緩反応パターンはCa channel阻害薬であるDiltiazemの弛緩と類似していることよりCa channel阻害作用等が考えられた。さらにプロスタグランディンF_2α誘導体にも同血管の弛緩作用を認めるもののそのメカニズムについては今回解明出来なかった。
以上の結果よりチモロール、ベタキソロール、プロスタグランディンF_2α誘導体には若干の血流改善作用を有する事が予想された。臨床的に緑内障、虚血性視神経症の治療に応用が期待され更に詳しい実験を推進して行く予定である。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] Ishikawa H et al: "Action of imidazolines on bovine ciliary artevy." J Ocular Pharmacol.Therap. 12・3. 313-322 (1996)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 森本 良子・他: "摘出家兎後毛様動脈に及ぼすチモロール・ベタキソロールの影響" 緑内障. Vol7. 94-94 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 森本 良子・他: "摘出家兎後毛様動脈に及ぼす各種β遮断薬の影響" 日本眼科学会雑誌. 102. 252-252 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 林 瑛理・他: "摘出家兎後毛様動脈に及ぼすイソプロピルウノプロストンの影響" 日本眼科学会雑誌. 102. 253-253 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Morimoto R et al: "Effect of β-blocker on the rabbit ciliary artery" Invest Ophthalmol Vis Sci. 39(4). 270-270 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Ishikawa H et al: "Pharmacological characterization of pre-and post synaptic endothelin recep" Invest Ophthalmol Vis Sci. 39(4). 800-800 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 森本良子: "摘出家兎後毛様動脈に及ぼすチモロール、ベタキソロールの影響" 緑内障. Vol.7. 94-94 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤弥生: "ウサギ瞳孔散大筋におけるエンドセリン、サラフォトキシンの薬理作用" 日本自律神経学会総会抄録. Suppl.124-124 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] ISHIKAWA H: "Actions of imidazolines on bovine ciliary artery" J.Ocular Pharmacol.Therap. 12(3). 313-322 (1996)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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