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骨芽細胞と軟骨細胞の分化と石灰化基質形成に関する培養系を用いた形態学的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 09771494
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 形態系基礎歯科学
研究機関新潟大学

研究代表者

入江 一元  新潟大学, 歯学部, 助手 (70223352)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード軟骨細胞 / 骨芽細胞 / オステオポンチン / 骨シアロ蛋白 / オステオカルシン / 石灰化 / 細胞分化 / 非コラーゲン性タンパク / 免疫組織化学
研究概要

胎生16日齢ラット頭蓋由来の骨原性細胞培養系を用いて、石灰化結節の形成過程を電子顕微鏡、X線マイクロアナライシス、免疫組織化学等の組織学的手法を用いて検索した。その結果石灰化基質中には骨細胞が観察されるとともに基質にはI型コラーゲンとオステオポンチン(OPN),骨シアロ蛋白(BSP),オステオカルシン(OC)等の骨の非コラーゲン性タンパクが局在することが微細構造学的,免疫組織化学的に観察された.同様の培養系にosteogenic protein-1(BMP-7)を添加すると培養後3日でアルシアン青に染まる基質中に大型の円形細胞、すなわち軟骨細胞が集落を形成する.この基質は7日から14日で石灰化するとともにアルシアン青の染色性が低下する.結節には軟骨細胞と骨芽細胞様細胞が混在し、さらに,石灰化基質にはOPN,BSPを多く含む部分とこれらの非コラーゲン性タンパクの免疫反応を示さない部位があり,このこの培養系中でBMP-7によって誘導される石灰化基質は石灰化軟骨に類似した部位と骨に類似した部位が混在すると考えられた。このことは軟骨細胞が骨芽細胞の形質を持つようになる可能性を示唆している.類似の現象がin vivoででも観察された。すなわち軟骨細胞の分化と基質の石灰化の関係を検索するため石灰化抑制作用のあるビスフォスフォネート(BP)をin vivoで投与(40mg/kg/日,7日)し,骨端板軟骨の観察を行った.BPの投与により軟骨や骨での石灰化が抑制されるとともに骨梁の走向に乱れが生じ,軟骨基質と軟骨細胞が骨梁中にそのまま残る部位が観察される.このような軟骨細胞にはI型コラーゲンやOPN,BSP,OCなどの骨の非コラーゲン性タンパクが免疫組織化学的に検出され,in vivoにおいても軟骨細胞が環境によっては骨芽細胞の形質を持つようになる可能性を示唆している.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] Irie, K.,他4名: "Morphological and immunocyteochemical characterization of primary osteogenic cell cultures derived from fetal rat cranial tissue." Anatomical Record. 252. 554-567 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Mizuno, K.Irie 他16名: "Severe osteoporosis in mice lacking osteoclastogenesis inhibitory factor/osteoprotegerin." Biochem Biophys Res Commun.247. 610-615 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] K.Irie,他2名: "Chondrocyte Differentiation in Growth Plate after the Administration of Etidronate Disodium (HEBP)." BONE. 23. S433 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 竹石英之、入江一元他3名: "ラット頭頂骨の垂直的骨増生におけるrhBMP-2とe-PTFE膜の併用に関する組織形態学的研究" 新潟歯学会雑誌. 28. 97-98 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 入江一元、小澤英浩: "骨組織の神経とその機能-骨代謝調節の可能性-" 歯科基礎医学会雑誌. 40(袖). 334 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 近藤由香里、入江一元、他1名: "破骨細胞の分化に関連する骨髄間質系細胞の形態学的特徴" 歯科基礎医学会雑誌. 40(袖). 415 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] K.Irie, H.Ozawa: "Immunohistochemical localization of noncollagenous proteins in chondrocytes after the administration of Etidronate Disodium (HEBP)." Acta Anatomica Nipponica. 73. 413 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Irie,K.他5名: "Immunocytochemical characterization of matrixproduced in vitro by rat cranial tissue mesenchymal cells treated with osteogenic protein-1." J Bone Miner Res. 12. S427 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Sultana Rakiba, Irie,K.他3名: "Histochemical study of alveolar bone remodeling in op/op mice by the administration of macrophage-colony stimulating factor." 現代医療. 15・2. 59-66 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 網塚憲生、入江一元 他3名: "軟骨と骨組織におけるアポトーシス" 現代医療. 29・1. 171-180 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 入江一元, 小澤英浩: "Etidronate Disodium(HEBP)投与による石灰化阻害と非コラーゲン性蛋白質の局在" Acta Anatomica Nipponica. 73(予定). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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